━━そもそも、レゲエのサウンドってどんな活動をするの?という人たちにわかるように、結成の話からしましょう。91年の結成ですよね。
Sami-T 俺は16歳だったから、あんまりよく覚えていないんだけど。
Masta Simon そのころは、日本でもやっている人たちがいて、俺らもやろうかって。
Sami-T 先輩のサウンドは、もうMC(話す人)もいて、セレクター(音楽をかける人)もいて、確立してたし最初から自分たちでやろうって感じだった。
Masta Simon 結成してすぐイベントをやったな。Jean Genieっていう寿町にあったライブハウスで150人くらい入ったよ。
━━当時は音楽に重点をおいたクラブが出てきた時期でしたが、出入りしていましたか?
Sami-T 俺はガキすぎて入れるときと入れないときがあった。入り口に知り合いがいたら、「いいよ、入っちゃいな」とか。
Masta Simon 俺は都内のクラブも行ってた。ミロス(・ガレージ)とか、代チョコ(代々木チョコレートシティ)とか。後は横浜のZEMAとかCROSS ROADにはみんなでよく出入りしてた。
━━海外にもわりと早く行っていたんですよね?
Sami-T 92年からブルックリンへ修行に出た。93年にはレコードボックス1つ持って、黒人街の地下にあるクラブに行って、回させてよ、って言ったり。アホでしょ(笑)。
━━10代でそれはすごいです。
Sami-T お前がかけるの? ってからかわれて、スキルはついてってなかったけど(Half Pintの)“Greeting”とかかけて、選曲で褒めてもらった。
Masta Simon 俺は17歳から5年半くらいLAにいたし、(Fire Ballのメンバー含めて)みんな海外に行っていて、夏と冬だけ日本で集まるから、そのときにイベントをやってた。<レゲエ祭>もそんな感じで、95年の夏から始めたんだ。日本のサウンドはなめられていたから、自分たちでムーヴメントを起こそうって流れになって。150人からだんだん大きくなって、2,000人以上の規模の(横浜)Bayhallにすごい人が入っちゃったり。
━━20才前後の多感な時期だったわけですから、ほかの進路については考えなかったのでしょうか?
Masta Simon そもそも、仕事になるとか考えていなかったんだよね。
Sami-T 親父には「黒人の音楽で飯が食えるわけねぇだろ、“You're not black and how you gonna make money out of it”」って言われた。
Masta Simon 俺は親父には言われなかった。母ちゃんに「就職しろ」って言われたけど。
Sami-T 俺はめちゃくちゃ言われた。それで火が付いて。今に見てろって、止めらんないよって。
━━お父さんも芸術系のお仕事でしたし、理解はあったほうじゃないんですか?
Masta Simon 映画のプロデューサーだからね。理解はあったと思う。
━━自前のスピーカーで音を出すサウンドシステムを作ったのも、早かったわけですね。
Sami-T みんなでバイトしながら1ヶ月20万円儲かったら、そのうちの10万円を各自で出してでスピーカーを買おう、今度はアンプを買おうって作っていった。同時に、自分でレコード買って、ダブ切って、っていう。海外でサウンドシステムを見て、すごい喰らって。こういうのを日本でやりたいと思ったんだよね。
Masta Simon 当時はサウンドを持っていないくせに、自分たちをサウンドって呼ぶな、という空気が強かったし。海外の憧れているサウンドはみんなシステムを持って、自分たちのイベントをやっていたから(持つことは)自然だった。
Sami-T それが、DJとサウンドの違いだね。
━━1999年、ニューヨークの<World Clash>に出場して、いきなり優勝して流れが変わりました。続きはこちら
Text & interview by Minako Ikeshiro
Photo by Yosuke Torii
the McFaddin
関西を中心に活動中の5人組ロックバンド。
ヒップホップ、ニューウェイブ、エレクトロ等メンバーそれぞれのルーツとなるサウンドを詰め込んだ、1st Full Album「Rosy」を2019年7月に発売。ネットストアにおいて入荷後すぐにソールドアウトになるなど注目を集める。
同年9月に自身初の海外フェス公演を行い、全編現地にて撮影を行ったMV「N.E.O.N.」を公開した。
全編VJを導入しているロックバンドとして、多方面にて活動中。
現在では主催ナイトイベント「dip.」を京都METROにて定期開催しており、DJ、rapper、トラックユニットなど多彩なカルチャーをミックスしたパーティを行なっている。
LAUV(ラウヴ)の待望の1stアルバム『~how i’m feeling~』が完成した。2018年5月にプレイリスト『I met you when I was 18.』を公開し、その17曲とそれ以降にデジタルリリースされた3曲をCD化した日本独自企画盤が昨年4月に出てはいたが、ワールドワイドでのアルバムはこの『~how i’m feeling~』が初めてである。つまりこれが彼にとってのデビュー盤ということになるわけだ。
アレッシア・カーラ(Alessia Cara)からBTS(防弾少年団)まで6組のアーティストとのコラボレーション曲を含む全21曲は、ヒットポテンシャルの高いポップソングが多く並び、LAUVがソングライターとしてもシンガーとしても『I met you when I was 18.』から大きく進化していることがよくわかる。ただ、ひとつ気になることもある。ハッピーだったりロマンティックだったりのラブソングよりも、自身の心の痛みや孤独感を赤裸々に歌詞に綴った曲がやけに多いのだ。それはどうしてなのか。LAUVに話を聞いた。
Interview:LAUV
――遂に1stアルバムが完成しましたね。いまの気持ちは?
すごくいい気分だ。今回、僕は初めてアーティストとしての自分の全てを見せることができたと思う。
――アルバムには21曲(ボーナストラック含めて全22曲)が収録されています。全部で何曲くらい書いたんですか?
40曲くらいかな。いや、もっとあったかもしれない。だから選ぶのに苦労したよ。
――21曲というのはなかなかの多さですが、そのくらいたっぷり入れることに拘った。
いや、単純に好きな曲を全部入れただけだよ。はっきり言って、いまの時代、ルールはないと思うんだ。
――このアルバムのテーマについて話してください。
自分のなかのさまざまな部分を全て受け入れるということ。これは、ひとりの人間のなかに複数の人格が存在していることを描いた作品なんだ。それを表現するために6つのキャラクターを生み出した。紫は実在している僕、青は夢見がちで可哀想な僕、緑は間抜けな僕、黄色はポジティブな僕、オレンジはやんちゃな僕、赤は刺激的な僕。それらが合わさって僕という人間が形成されている。ひとりのなかにボーイバンドがあるような感じをイメージして作ったんだよ。
――“Sims”のオフィシャル・ショート・フィルムにも出てくるその6つのキャラクターは、どのように生まれたんですか?
一緒に仕事をしている仲間と「アルバムの曲はすごく多様で、色とりどりのサウンドがある」って話をしているなかでアイデアがでてきたんだ。アルバムは、「自分は誰なんだ」「ネット上では自分をどう表現すればいいんだ」というような実存的な危機意識から作っていった。そういうところもこの6つのキャラクターに反映させている。自分のなかにあるのはひとつじゃなくて、いろんな側面があるということをみんなにわかってもらいたかったんだ。
――アルバム・タイトルを『~how i’m feeling~』とつけたのも、そのことと関係ある?
まあそうだね。ある朝起きて、その日の感情だったり、その日はどんな自分でいるのかというのは、当然違うわけで。それを正直に歌いたかった。
――前回のインタビューで「新しい家に引っ越してスタジオも作ったから、そこで制作することが多くなった」と話していましたが、アルバムもそこで作ったんですか?
ほとんどの曲がそうだね。何曲かはほかの家で制作したけど、いわゆるレコーディングスタジオで録音した曲はない。レコーディングスタジオが好きじゃないんだ。
――歌詞を見てみると、ハッピーなラブソングやロマンティックな曲よりも、あなた自身の心の痛みだったり孤独だったりを赤裸々に表現しているものが多いようですが、この1~2年は辛い時間が多かったのでしょうか?
このアルバムの制作の大半は、2018年から2019年の初めにかけて起きたことを自分なりに消化することを意味するものだった。僕は多くの問題を抱えていて、寂しくて、孤独で、精神的に最悪の時期だったんだ。そこから抜け出したときは、以前よりもっと幸せを感じることができた。制作によって辛い日々を消化していったわけだね。
――辛い状態に陥った理由を話すことはできますか?
うん。話すのはかまわないよ。鬱病と強迫性障害だと診断されたんだ。具体的な理由はなく、ただどんどん不安になっていった。不安になる理由を自分で探して治そうとしてみたけど、無理だった。緊張と孤独からそうなってしまったようで、僕はもうひとと関わることができないし、生きていられないんじゃないかと思ったんだ。それがまさしく強迫性障害の特徴なんだけどね。どうしてもネガティブな思考にとりつかれてしまって、自分が誰かを傷つけてないか心配になってしまうんだ。みんなに嫌われているんじゃないか、僕は悪い人間なんじゃないかって考えてしまって、どん底状態だったね。
――その時期は音楽に向き合うのも辛かったのでは?
うん。2018年の大半はそうで、曲を作るのがきつかった。本当はその年にアルバムを作る予定だったんだけど、納得のいく曲が書けなかったんだ。セラピーや薬の治療を始めてから、ようやく曲が書けるようになったんだよ。
――そうだったんですね。それを乗り越えて曲を作り、特に手応えのあった曲や新しい扉を開けることができたと思えた曲は、どれですか?
“Drugs&The Internet”だね。初めて自分を追い込んで、これまでに作ってきた曲とは違うタイプの曲を作れたという実感があった。「クレイジーな曲ができた!」って思ったよ。現代を生きるひとはSNSのリアクションをどうしても気にしすぎてしまう。なんて言われるかを気にして、自分の行動を変えてしまったりとかしてね。僕にもそういうところがあって、さっき言ったようにみんなに嫌われているんじゃないかって考えにとりつかれたりもした。でもこの曲が書けたことで、これからは型に捉われずいろんな曲を作っていこうと思えたんだ。
――ほかに手応えのあった曲は?
“El Tejano”もこれまでと違ったムードの曲だから手応えがあったよ。“Who”は初めてベルティングボイスで歌った曲で、やってみて面白かった。“Modern Loneliness”も大事な曲で、僕が長い間感じていたことを歌っているし、きっと多くのひとが共感してくれると思う。“Billy”はけっこう奇抜な曲でね。どこからともなく生まれた曲って感じなんだ。まあ、どの曲も自分なりに冒険してできたものだよ。『I met you when I was 18.』を制作しているときは全てを同じ場所で書いている感覚があったけど、今作は冒険しながら書いた感じだ。
――アルバムにはゲストを迎えてのコラボレーションで作った曲が6曲入っています。その6組についてと、一緒にやってみての感想を聞かせてください。まずアン・マリー(Anne-Marie)から。
ひとりずつ話すの? OK。アン・マリーは僕の友人のなかで最も面白いひとりだよ。いい意味でぶっとんでいて、よく笑い、一緒にいると元気をくれる。一緒に仕事ができてよかったよ。“fuck,I’m lonely”は僕がオリジナルの曲を送って、彼女に自分のパートを録ってもらって、すごくスムーズに進んだんだ。
――続いてアレッシア・カーラ。
僕は彼女のファンで、前から歌声が大好きだった。ライブも観に行ったし、すごく尊敬していたんだ。それで曲を送ったら気に入ってくれたので、彼女なりにひねりを加えてもらうように頼んだ。互いのメンタルの話をしたりして、僕らはすぐに仲良しになれたんだ。“Canada”の2番の歌詞は彼女が書いてくれた。そして素晴らしいアレンジもしてくれた。声も最高だよね。
――L.A.を拠点に活動するシンセ・ポップ・バンドのLANYはどうでした?
LANYとコラボしてほしいというファンの声がツイッター上に多かったんだ。ポール(・クライン)とは去年から会うようになって、互いに惹かれるようになり、LANYのツアー中に“Mean it”のアイデアを送ったら気に入ってくれて、それで彼が彼のパートを歌ってボイスメールで送ってくれた。で、そのあと一緒にスタジオで完成させたんだ。いつか一緒にライブでこの曲を歌いたいね。
――BTSとはどういうきっかけで?
去年、彼らがロンドンでショーをしていたときに初めて会った。すごくいいひとたちで、会ってすぐに彼らの“Make it right”のリミックスに参加しないかと誘ってもらったんだ。彼らのアルバムのなかで一番好きな曲だったから「もちろん!」って答えてリミックスをした。そのあと僕が作っていた曲で“Who”という彼らにぴったりな曲があったから、初めのバージョンを送ったら、ぜひ一緒にやりたいと言ってくれた。とても自然な流れだったね。
――メキシコのソフィア・レイエスとはどうでした?
彼女とやるきっかけは面白いんだ。L.A.の家の近くに「El Tejano」というレストラン・バーがあって僕はこの曲を作ったんだけど、偶然彼女もそのお店が好きだったらしくて。曲を送ったら「私もEl Tejanoが大好きなの!」って(笑)。完璧だって思ったよ。そんなこと知らずに曲を書いたんだからね。そこはL.A.っぽくないバーで、引っ越してきた頃にいろんな経験をしたところなんだ。彼女とはMVも一緒に撮ったけど、すごく優しいひとだよ。
――イギリスのアン・マリー、カナダのアレッシア・カーラ、L.A.のLANY、韓国のBTS、メキシコ出身のソフィア・レイエス(Sofía Reyes)、それに前回のインタビューで話題に出たオーストラリア育ちのトロイ・シヴァン(Troye Sivan)と、出身や拠点を置く国がそれぞれ違うわけですが、意識的にいろんな国のアーティストを相手に選んでいるんですか?
いや、特に意識してそうしているわけじゃない。6組が異なる国の出身だって考えたことがなかったくらいで。本当に自然とそうなったんだ。でも自分と同じアメリカのひととばかりやるのはつまらないと思う。グローバル化って言葉は堅苦しくて好きじゃないけど、実際に音楽と文化がこんなにグローバル化している時代だし、いろんな国のひととコラボレーションするのを楽しみたいんだよね。
――ところで、いま世の中で起きていることで、あなたが特に関心のあることはなんですか?
人間同士の本当の繋がりについてのことかな。いまの時代って、みんなが孤独であることを共有している感じだよね。ソーシャルメディアは、気持ちを高めてはくれるけど、満たしてくれるわけではない。たくさんのひとと繋がっていても、人間同士の深い繋がりにはならないというか。関心があるのはそういうことだね。あと、メンタルヘルスの問題も。僕が「Blue Boy Foundation」という財団を立ちあげたのも、社会のメンタルヘルスの問題に取り組むためなんだ。
――最後の質問です。アルバムを作り上げたいま、5年後にはどんな活動をしていたいと思っていますか?
僕は5年後や10年後のことを考えない人間なんだ。そんなことを考えるのはつまらないと思う。とにかく好きなことをやり続けて、人間的に成長したいね。振り返ったときに、ああ、いろんな新しいことに挑戦できたなって実感できる生き方をしていたい。既にもう新しい曲を作り始めているんだけど、これからもっとたくさんの曲を発表したいし、「Blue Boy Foundation」の活動にも力を入れたい。ツアーで回る先々でもメンタルヘルスの問題に取り組んでいる団体のひとたちと会って、サポートできることがあればしていきたい。あとフリースタイル・ダンスをもっとうまくなりたいね。
Text by 内本順一
LAUV
LAUV(ラウヴ)。LAを拠点に活動するシンガーソングライター/プロデューサー。Lauvの由来は、母親がラトビア系であり、彼が獅子座ということもあり、ラトビア語のライオン「Lauva」の最後のaを抜いてLauvと名付けた。本名:アリ・レフ(Ari Leff)。ラウヴの名前を知らしめるきっかけとなったのは、彼がNY大学在籍時に発売したシングル「The Other」。そしてその後発売されたシングル「I Like Me Better」は世界的大ヒットを記録した。またチャーリーXCXの「Boys」(ゴールド・ディスク獲得)など、アーティストへの楽曲提供も行っている。2017年秋にはエド・シーラン来日公演のオープニング・アクトの出演が予定されていたが、エド・シーランのケガにより来日公演が延期となり、ラウヴの来日は中止となった。同年、デビューEP『ラウヴEP:ジャパン・エディション』を10月25日に発売。2018年3月、初の単独来日公演を代官山UNITで2回実施。2019年1月、トロイ・シヴァンを迎えたシングル「i’m so tired…」を発売。同年4月、デビュー以来デジタルで発売してきた全20曲を収録した来日記念盤『I met you when I was 18.』を発売。同年年5月、ジャパン・ツアーを東名阪で開催。2020年3月6日、全世界待望のデビュー・アルバム『~ハウ・アイム・フィーリング~』を発売。
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RELEASE INFORMATION
〜ハウ・アイム・フィーリング〜 (〜how i'm feeling〜)
2020.03.06(金)
ラウヴ (Lauv)
LAUV/Traffic Inc.
TRCP-260
¥2,200(+tax)
ボーナス・トラック収録/解説:内本順一/歌詞対訳付
Tracklist
1. Drugs & The Internet
2. fuck, i'm lonely (with Anne-Marie)
3. Lonely Eyes
4. Sims
5. Believed
6. Billy
7. Feelings
8. Canada (feat. Alessia Cara)
9. For Now
10. Mean It (with LANY)
11. Tell My Mama
12. Sweatpants
13. Who (feat. BTS)
14. i'm so tired...(with Troye Sivan)
15. El Tejano(feat. Sofia Reyes)
16. Tattoos Together
17. Changes
18. Sad Forever
19. Invisible Things
20. Julia
21. Modern Loneliness *リード・トラック
22. i'm so tired... (Stripped Live in LA)*ボーナス・トラック
詳細はこちら
柔らかく心地いいRyoの歌と、熱を内に秘めたしなやかなTossのラップ、等身大の感情が綴られた彼らの音楽は、優しくもあり情熱的だ。sankaraを結成してからすぐの頃はくすぶっていたという彼らだが、昨年には初のEP『BUD』をリリース。それからは精力的な動きでシーンでの存在感を強めていった。
たなかみさきやニシクボサユリとのコラボに始まり、10月からは3ヵ月連続で配信(“Walking the river”、“Train”、“Callin”)リリース。その間TOKYO HEALTH CLUB、SUSHIBOYS、SPiCYSOLを招いたツーマンツアーを行うなど、様々なフィールドで活躍する感度の高いクリエイター、アーティスト達と交わることで、彼らのクリエイティブの領域は大きく拡張された。そうした経験が反映された新作が、2枚目のEP『SOP UP』である。既存の3曲に新曲3曲を加えた6曲入りで、中でも“Elevator”という懐の深い1曲からは、これまでにはなかったスケールを感じるはずだ。
ジャケットはドローイングアーティスト、SUGIが手掛けるなど、益々カルチャーとコミットしながら成長していくふたりの現在に迫る。
sankara
ラッパーのTossとヴォーカルのRyoからなるグループ。 二人とも幼き日を海外で過ごし、本場のヒップホップやR&Bに触れて育つ。その豊かな音楽経験によって培われたセンスを活かした、アーバンでスムースなトラックと、英語と日本が溶け合うような歌詞やメロディー。まさに“sankara節”と言えるオリジナリティは、生活にそっと寄り添う優しい肌触りや、パーティを彩る華やかさ、今を前向きに強く生きられるアンセム性など、さまざまな魅力を持っている。新しい世代の感覚を以て、聴く者のシチュエーションとともに育つという、ポップソングの持つ普遍性を更新するパフォーマンスは必聴必見だ。
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EVENT INFORMATION
Advent Calendar
3月10日(火)
19:00-23:00
hotel koe tokyo
ENTRANCE FREE
LIVE
sankara
DJ
BAKU(KAIKOO)
DJ SHOTA
YACHA
Alexander Lee Chang
マキシマム・ザ・ハラミ
hotel koe tokyo
sankara「SOP UP」release party FUK
3月14日(土)
OPEN 19:30
福岡MERICAN BARBERSHOP FUK
前売券 ¥2,500(D別)/当日券 ¥3,000(D別)
出演
sankara
ケンチンミン
DJ KRO
DJ AKITO
RYOKO
週末CITY PLAY BOYZ
NOSK
Mr.coNYroo
DJ SHOTA
チケット
Sankara「SOP UP」release party
4月25日(土)
OPEN 17:00
WALL&WALL
前売券 ¥3,500(D別)/当日券 ¥4,000(D別)
チケットはこちら
HARLEY-DAVIDSON®とGraphersRockのコラボレーションプロジェクト<SEEK for FREEDOM>が、<RE_SEEK for FREEDOM>として新たに始動。昨年は、GraphersRock/岩屋 民穂氏が独自の世界観から生み出したオリジナルデザインのIron 1200™を披露。世代や性別、さらにカルチャーの壁を越えて大注目を集めた。
2020年もまた岩屋氏とタッグを結成。今回は『ストリートロッド(XG750A Street Rod®)』のデザインに挑み、なおかつ台数限定で販売するという仕掛けを用意した。
その新プロジェクト名に冠された“RE”が意味するのは、Reply(リプライ)=返答。果たして<RE_SEEK for FREEDOM>は、1年前のプロジェクトに対してどんな返答を発信しようとするのか? アートディレクターの岩屋氏本人にその真意をたずねた。
昨年のプロジェクトで若い世代に何かしらリーチすることができた
──まずお聞きしたいのは、ハーレーのオリジナルデザイン・プロジェクトを今回も担当する感想です。率直にどんな気分ですか?
世界的なブランドから2年連続でオファーをもらえるというのは、かなり珍しく、それだけに非常に光栄なことだと感じています。自分なりにその理由を推察してみると、前回の<SEEK for FREEDOM>の目的の一つだった、ハーレーとの縁が薄かった若い世代、つまり僕のデザインが届いていると思われる層に向けて、何かしらリーチすることができたからだろうと、そんなふうに考えています。とは言え非常に高価なプロダクトですから、昨年のアイアン1200を見てすぐにハーレーを購入するというのは稀かもしれません。ただ、彼らの中にハーレーの記憶が宿り、「いつかは!」という思いが刻まれたのであれば、プロモーションとしても成功ですよね。加えて、オリジナルデザインのハーレーをつくるだけでなく、僕と親交が深いゲストを招いていただいたお披露目イベントも企画され、総合的にハーレーの新しい表情が発信できたことも、このプロジェクトが再始動した原動力になったんじゃないでしょうか。
──昨年のプロジェクトを経て、岩屋さんにはどんな影響がありましたか?
昨年の<SEEK for FREEDOM>お披露目イベントが終わった後、同世代の知り合いがハーレーを購入しました。あれはうれしかったなあ。それ以外だと、こうしてまた今年もお声がけいただいたのが最大の影響と言えるかもしれません。困った、というわけではありませんが、PUMAに続いてハーレーというビッグネームの仕事が連続したことで、変に巨匠っぽく見られるようになってしまいました。新しい仕事のオファーも、間接的に探りを入れるような形で入ったりして……。僕自身は特に変わっていないので、できればこれまで通りシンプルに、むしろ雑に扱ってほしいと、この場を借りてお願いします(笑)
ライフスタイルブランド・koeが渋谷・宇田川町で展開する、“stay, art, fashion, food & music for new culture”と掲げ、さまざまなコンテンツが楽しめる複合型ホテル・hotel koe tokyoの2周年イベントが、2月7日(金)~2月9日(日)に渡って開催された。これまで1階のベーカリーレストラン/イベントスペースを使って、週末を中心に多彩なイベントを開催してきた同所だが、今回は“new culture fes”と題し、2階のショップも使っての2フロア仕様に。地域のクラブやライブハウスで活躍するアーティストやDJ、トップチャートにも顔を出すアクトまで網羅した豊富なラインナップだけでなく、限定メニューの提供やアート作品の展示、フロアを歩きながら読めるオブジェのようなマガジン『月刊koe』のローンチなど、いつにも増してその魅力が堪能できる3日間となった。そこで、今回はイベントを仕掛る中心人物でもあり、“音”からkoeの魅力を伝える音楽イベントプロデューサー・runpeにインタビューを行った。
Interview:runpe
──2年前にhotel koe tokyoがスタートしたときのイメージを、runpeさんが担当する“音楽”の視点から話していただけますか?
渋谷の真ん中、公園通りとオルガン坂が交わる十字路に面したロケーションが象徴するように、“クロスオーバー”という言葉がもっとも大きなポイントになっています。渋谷を作ってきた人たち、今の渋谷を牽引する人たち、そしてこれからの渋谷を担う人たちをボーダレスにブッキングすることでオリジナリティを打ち出して、遊びに来てくださるみなさんに、新たな人や音楽、カルチャーとの出会いを提供したかったんです。
──そして毎週末を中心にイベントを手掛けられて2年が経ちましたが、振り返られてどんな感触をお持ちですか?
最初は、僕やほかにもいるキュレーターが、シンプルにおもしろいと思うことをどんどんやっていこうって、そう話してました。でも、これだけ目立つ場所にありながらも、週末にイベントを開催していることがすぐに根付いたかというと、そうではなくて……。
──立ち上げた頃から、たくさんのお客さんで賑わっているイメージはありましたが、まだまだだったということですか?
それは出演してくれたアーティストやDJの自力に頼っていたというか、僕らが仕掛けていることが認知されていたわけではなかったように思います。なので、オリジナルな“クロスオーバー”というよりは、既に認知されているDJやパーティを運営している人たちにお願いしたり、活動範囲やバックグランド、世代が近い人たちをまとめてブッキングしたりするほうが、お客さんが集まったんです。それから1年が経ち、最初の周年を盛大にできて、地道にやってきたことにいい変化を感じるようになりました。
──確かに、2年目に入って“koeっぽい”みたいなイメージが定着してきたように思います。
そうですね。田中知之(FPM)さんとtofubeatsの2マンをやったことがあるんですけど、わかりやすい例なんじゃないかと。クラブカルチャーを創成期から知る田中さんと、まさに今を創造するtofubeats、二人のDJ/プロデューサーの感覚やスキルがいい感じで混ざって、どちらを目当てに来たお客さんにも刺激になったように感じましたし、“なんか今日のkoeおもしろそう”みたいなノリで来てくださったお客さんや、通りすがりの人たちもすごく楽しんでくださったんで、嬉しかったですね。
[DAY1] hotel koe tokyo 2nd anniversary special week “new culture fes”
──世代を跨いだアーティストのパワーと、koeというベニューの魅力がクロスしたんですね。
おしゃってくれたような“koeっぽさ”みたいなブランド力が付いてきて、出演者の力と交わることで生まれる、ここでしか起こらない瞬間が1年目より明らかに多く見られるようになったと思います。なので、3年目はこれからの渋谷を作っていくアーティストやDJを、koeから生んでいきたくて。その新たな一歩としてまずは<NEXT UP>というイベントを立ち上げました。初回は2月13日にZIN、ASOBOISM、ZIW、FKDのライブと、DJにTOSHIKI HAYASHI(%C)とji2kiaに出てもらって、おかげさまですごくいい感じでしたね。3月はKick a Show、RUNG HYANG、西恵利香、ニューリー、Sam Is Ohmとseaでやる予定で告知も出したんですけど、コロナウイルスの影響で延期になってしまい……。また同じメンバーでできるように調整する予定です。
──その“ブランド力”や私が感じている“koeっぽさ”を言葉で説明すると、どうなりますか?
僕はもともと音楽とファッションが好きで、最初はライブハウスやレコード店で働いていたんです。そのあとセレクトショップに入って、ファッションを軸に、音楽や映画、民藝などの文化を扱う仕事を経て独立して今に至ります。koeもファッションが中心にある“ライフスタイルブランド”ですから、感覚的には今までにやってきたことと近い部分はあります。なんとなくでもはっきりとでも、あるじゃないですか。ショップやブランドごとに、背景にある音楽の色って。
──はい。そこで言うと、koeは特定の音楽ジャンルを可視化したようなファションとは違って、ニュアンス的な部分が大きいですよね。
ちょっと大雑把でありがちな言い方にはなりますけど、“ごった煮”とか“ボーダレス”とか、そういう感じですね。例えば、これも大雑把ですけどレゲエとラスタとか、ヒップホップやパンクもしかり、ルーツを掘り下げて、アイデンティティやバックグランドを服でも表現する人たちって、たくさんいますよね。すごく深くてカッコいいし、僕もレゲエがルーツにあって、いろんなジャンルの芯を持った人たちへの憧れが原点にあります。その一方で、今はファッションや音楽、ほかにもいろんなカルチャーに、もっとカジュアルに接する多趣味な人たちも、すごく魅力的になってきてるように感じてるんです。“深い”に対して“浅い”みたいな構造では割り切れないというか。koeに関しては、後者における新たなスタンダードを築きたいと思っていますね。
──そういう感覚をチームで共有することは、簡単なことじゃないですよね。
いえ、そんなことないですね。僕以外のイベント制作メンバーも、ジャズだったりロックだったり、自身もDJをしているメンバーもいますし、それぞれにはっきりと特化した背景を持ちながら、ここまでに話した“クロスオーバー”にもすごく積極的。だから僕が全体的にでもイベント単位でも、指針みたいなものを示せば細かいことを言わなくても理解してくれます。そして、koeに籍を置く、飲食やファッション、それぞれのエキスパートの感性やアドバイスももちろん入ってきますから、既にその段階でかなりおもしろいミックスが生まれてるんです。
──なるほど。出自の異なる人たちの化学反応こそがkoeだと。
あと“koeらしさ”についてもう少し補足するなら、クラブって特定のジャンルに秀でたパーティや、それらがクロスオーバーしたパーティもたくさんあると思うんですけど、僕のイメージとしては“エッジィ”とか“最先端”。僕らはそういう場所で吸収したことを、hotel koe tokyoの魅力を踏まえて体現しているんです。それは、いわゆる“シティ・ポップ”という音楽の文脈と重なる部分もあれば、また異なる部分もあります。食、ファッション、ステイ、さまざまなコンテンツを複合的に体験できる場所だからこその“シティ感”ですね。そこは実際にイベントの現場を体験していただければ、伝わるんじゃないかと思います。
[DAY2] hotel koe tokyo 2nd anniversary special week “new culture fes”
[DAY3] hotel koe tokyo 2nd anniversary special week “new culture fes”
今や渋谷の新たなランドマークとしても機能する「hotel koe tokyo」。3年目はどんな楽しいことが待っているのだろうか。また、同所は昨年末より、離れた場所からもその魅力を味わってもらえるようにSpotifyの公式プレイリストを展開している。基本的にこれまでに出演したアーティストが月替わりでセレクターを務めているが、今回はrunpeとイベントを制作するキュレーターのなかから、Yoshijiro SakuraiとTAISHI IWAMIが担当。それぞれのルーツが垣間見える、“hotel koe tokyoがより楽しくなる”リストとなっているので、以下よりぜひチェックしてもらいたい。
hotel koe tokyo Playlisthotel koe tokyo HPhotel koe tokyo Instagramrunpe Instagram
2020.03.24(火)
OPEN 17:00
恵比寿Batich
DOOR ¥2,000 +1drink
学生 ¥1,000 +1drink *学生証必要
ACT:珠 鈴
GUEST:City Your City
<珠 鈴 写真展-虫が光に集まる理由->
17:00-19:00
ENTRANCE FREE
TIME TABLE:
写真展
17:00-19:00
LIVE
19:00-21:00
19:00〜 City Your City
19:45〜 珠 鈴
*19:00まで写真展のみの方は入場料無料で観覧できます。
*19:00以降は珠 鈴 的 旅のENTRANCEが必要になります。
*ライブに関しては、コロナウィルスの影響で急遽中止または延期になる可能性がございます。あらかじめご了承ください
チケット予約
ーー東京とは人種も文化も異なるヘニングさんの故郷であるベルリンで、どのように音楽活動を行ってきましたか?
ベルリンは私にとって絶え間ない挑戦でした。壁が崩れる前から私はここに住んでいて、音楽は秘密の言葉、自由と幸福のコードのようなものでした。ドイツ統一後、多くの変化がありました。お金はより重要になり、人々は時間が減り、コンサートはショーになりました。人生はもっと開かれ、多くのミュージシャンやアーティストが海外からやって来ました。大きな希望と大きな変化の時でした。
ベルリンは手頃な価格で暮らすことができ、非常に実験的な場所でした。私はここでソロピアノを初めて演奏したり、シリアスな現代音楽やワールドミュージック、ジャズ、ソウルを書くなど、多くの新しいプロジェクトやスタイルを作りました。
ーー日本からもたくさんの才能あふれるアーティストがベルリンに移り住んでいます。ここ数年で街の変化を感じることはありますか。
海外から多くのアーティストがベルリンに来てくれたことに感謝しています。ここには日本人アーティストの友人がたくさんいて、デザイナーのミズシマ・ナツコやフォトグラファーのミズキ・キンなど、私の最新アルバム『Schlafen』のために協力してくれた人たちもいます。私が思うに最近のベルリンでの生活は、他のヨーロッパの首都と同じようになってきています。東ベルリンのダウンタウンの家賃は高くなり、アーティスト、クラブ、スタジオのための手頃な価格の場所はなくなりましたが、同時に雰囲気は非常に国際的になりました。ダイナミックな都市であり、その精神は常に変化していると感じますね。
Henning Schmiedt - Wie War
1965年生まれ、旧東ドイツ出身のピアニスト、作曲家、編曲家。早くからジャズ、クラシック、ワールドミュージックなどジャンルの壁を超えた活動を先駆的に展開。80年代中盤から90年代にかけて様々なジャズ・アンサンブルで活躍後、ギリシャにおける20世紀最大の作曲家と言われるミキス・テオドラキスから絶大な信頼を受け、長年にわたり音楽監督、編曲を務めている。これまでにドイツ・ジャズ賞、ドイツ・ジャズ批評家賞を受賞、名指揮者クルト・マズアーも一目置くという個性的なアレンジメントやピアノ・スタイルは、各方面から高い評価を受けている。昨年はフランス/ドイツ人のレバノン系シンガーMarie SéférianとのデュオNousを結成し、デビュー作「je suis」をリリースした他、シタール奏者Aki Uedaをフィーチャーしたシングル「Sitano」、ノルウェー/アイルランドの注目シンガーTara Nome Doyleとの「Stille Natt」などコラボレーションを活発化。11月には廃盤となっていたファーストアルバム「Klavierraum」の再発と、その続編となる「Klavierraum, später」を発表した。
詳細はこちら
RELEASE INFORMATION
『Schlafen』
2020年2月19日
Henning Schmiedt
tracklist:
01 aria
02 es geht noch nicht los
03 wie war
04 der tag?
05 vergessen sie
06 die Gegenwart
07 tief ein-
08 und ausatmen
09 pssst!
0 sie werden müde
11 und … schlafen
12 aria da capo
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2018年、エイベックスは株式会社HIROTSUバイオサイエンスとエイベックス&ヒロツバイオ・エンパワー合同会社を立ち上げた。片やエンタテインメント企業、片やがん早期発見のための1次スクリーニング検査『N-NOSE』(エヌノーズ)を手がけるバイオベンチャー。一見、畑違いにも思える2つの会社が手を結んだ背景にはどのような思い・ビジョンがあったのか——。
同社代表を務める・保屋松靖人と『N-NOSE』開発者でHIROTSUバイオサイエンス社代表を務める広津崇亮氏へのインタビューとあわせて、2020/2/15(土)に開催されたチャリティーコンサート『LIVE EMPOWER CHILDREN 2020』の模様もレポートする。
Qeticが新たにローンチするライブドキュメンタリー動画シリーズ「Keep A L1ve」。その第1弾として、異色のラッパー釈迦坊主が登場する。オープニングCGは、釈迦坊主のイベントにレギュラー出演するVJ、球根栽培が担当。彼のライブの魅力が凝縮された動画の公開と合わせて、この度インタビューを敢行した。
トラップを主軸にしながらも独自に音楽性を拡張させていく、釈迦坊主の妖艶で謎めいたラップスタイルは、ヘッズからギャルまで多様な人々を魅了させる。彼がオーガナイズするパーティ<TOKIO SHAMAN>は毎回満員になり、昨年は1,000人規模の恵比寿LIQUIDROOMで実施するまでに成長した。徐々にヒップホップ・シーンを侵食していく釈迦坊主本人にライブへの思いを聞かせてもらった。
Now On Sale
shaka bose 釈迦坊主
Label:Tokio Shaman Records
All Tracks Produced by shaka bose.
Mixed and mastered by shaka bose.
Artwork by Ryu Nishiyama
Format:配信
Track List
01. Dragon
02. Shinjuku
03. Poo
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NAGOMI
Now On Sale
shaka bose 釈迦坊主
Label:Tokio Shaman Records
All Tracks Produced by shaka bose.
Mixed and mastered by shaka bose.
Artwork by Ryu Nishiyama
Format:配信
Track List
01. Hideout
02. Supernova
03. iPhone 9 ft.OKBOY,Dogwoods
04. Bill Gates ft.Anatomia
05. 999 ft.Iida Reo
06. Alpha
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━━日本のリスナーに自己紹介をお願いします。
━━Please introduce yourself to the Japanese listeners.
アメリカ・シアトル出身のシンガーソングライター、マーク・ダイヤモンドだよ。
今はリリース予定の2ndアルバムの制作を一生懸命している。そのニューアルバムから先日”Rita”という先行シングルがリリースされたんだ。
My name is Mark Diamond. I am a singer-songwriter from Seattle, WA. I’ve been hard at work releasing music in support of my upcoming second album. The first song was just released, called "Rita".
僕の作曲はとてもパーソナルなものをモチーフにしていて、"Rita"は色々なことがあったこの2年間についての曲になったんだ。プライベートな生活や音楽活動など、つまり僕の人生に基づいたストーリーになっているよ。僕の曲を聴いて、「私と同じ気持ちを感じている人がいるよね」と思って、安らぎを得ることになる人がいれば嬉しいな。
My writing is always very personal and these new releases are songs about what I’ve been going through the last couple of years. These stories are about my life, both personal and professional.
I hope that people can find peace in these songs, knowing that there is someone else out there who feels the way they do.
━━今作“Rita”についてのエピソードを教えてください。
━━Could you tell us some episode/story about the making of the song “Rita” ?
“Rita”はすぐに完成したんだ。
My song “Rita” was written quickly.
ちょうどその頃、地元のシアトルから、いま住んでいるロサンゼルスに戻ったところで、少し落ち込んでいてツラい時期だったんだ。僕はコミュニケーションを取るのがあまり得意じゃないから、心がバラバラになってしまう気がするくらいに自分の中に気持ちが溜まってくることがあるんだ。けど、音楽のおかげで心はバラバラにはならない。自分の気持ちを伝えるように、ずっと味方として音楽があることで安心をしているよ。
I had just gotten to LA after spending time up in Seattle. I had a bit of a heavy heart and felt a lot of regret.
I don’t always communicate the best and unfortunately that means it builds up in me until I feel like I’m going to break. However, I’m lucky that I have music to stop me from breaking. It’s comforting knowing I’ll always have music to express myself.
━━“Rita”さんはお祖母さんのお名前という事ですが、“Rita”さんとの印象的なエピソードがあれば教えてください。
━━As Rita is the name of your grandmother, could you tell us some key episode or story about her, if
there is any ?
“Rita”は祖母についての話なんだ。彼女の人生は前途多難だったけど、それでも笑って、楽しくしていたよ。ギャンブルやマルガリータというカクテルを飲むことが大好きだったんだ。
“Rita” is a story about my grandmother.
She lived a very challenging life and was able to still find laughter through it all.
僕にとって、この歌について話すことはまだツラくて、おそらくこれからもツラいと思う。
けど、みんなには彼女のストーリーを聞かせたいんだ。希望や苦労や愛のある話だよ。
She loved gambling and she loved drinking Margaritas.
This song is sometimes difficult for me to talk about and I think it’ll always be that way. I want her story to be heard by everyone. A story of hope, hardship and love.
Mark Diamond - Rita
━━マーク・ダイヤモンドさんのフェイバリットアーティストを教えてください。
━━Could you share your favorite artists ?
僕が最近よく聞いてるアーティストと曲をプレイリストにしたよ。
This playlist is what I’ve been listening to lately.
Curated by Mark Diamond
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Mark Diamond
アメリカ、シアトル出身のアーティスト。
幼少の頃、父親と”シボレーマリブ1969”に乗り、トム・ペティ、フーティー&ブロウフィッシュ、ビートルズ、アールイーエム、ロビー・ウィリアムズなどを聴きながら育った。現在はロサンゼルスを拠点にニューアルバムのリリースツアーを計画している。
──当然、(玉置)周啓くんも曲作りとレコーディングとライブの感覚はMONO NO AWAREとはまったくベクトルが違うでしょう。
玉置 違いますね。ライブハウスではない場所でやるライブもそうだし、MONO NO AWAREの制作中にやけにMIZの曲ができたりしたこともあって。MONO NO AWAREが去年リリースした『かけがえのないもの』というアルバムは自分的にもけっこう難産だった曲もあったので。行き詰まったらMIZの曲を作ったりしてましたね。そういう意味でも心の支えになってた部分もありました。
──『かけがえのないもの』はMONO NO AWAREの音楽性の核心をいかに凝縮しながら拡張できるかというチャレンジをし、実際にそれを形象化した素晴らしいアルバムだったと思うけど、MIZの場合は自分から出てくるものをあくまで素直にキャッチするということなんだろうなって。蛇口をひねって水を出して、そのままコップに入れて飲むみたいな。 玉置 そうっすね。だってノリでベトナムに行ってレコーディングするくらいですから(笑)。MONO NO AWAREほど考えなくてもいいし、音の重なりも最小限だし、歌詞を書くときのマインドも違う。MIZは部屋の中で2人で生のギターと鳴らして、歌って、なんの加工もせず、「あ、これ気持ちいいな」という方向にただただ流れていくみたいな感じで作ってるから。浄化されながら作ってる感じがあります。
MIZ
2016年11月結成。MONO NO AWAREの八丈島出身、玉置周啓(Vo.)と加藤成順(Gt.)によるアコースティックユニット。聞き手のある場所の思い出、匂い、音にリンクするような楽曲をコンセプトに制作している。ある音楽を聴いて、風の吹く草原を思い浮かべる人もいれば、かつて住んでいたアパートを思い出す人もいる。それは、耳にした場所が旅先なのか、平日の最終バスなのかというのも関係しているかもしれない。だから、MIZは、さまざまな土地を訪れて写真を撮ってもらったり、もっと誰かの生活に寄り添うような空間で演奏をしてみたりする。そうすれば、僕らの音楽を聴いて思い浮かぶ映像が、めくるめく変わっていくと思うのです。