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元祖 “渋谷系”野宮真貴×LD&K大谷秀政、渋谷という街の変遷と宇田川カフェのこれから

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野宮真貴×大谷秀政
ゴールデンウィーク前夜、4月28日(金)は<シブヤの日>。東急東横店・フードショー シブヤSTANDにて、2,000円以上購入者先着100名に、「シブヤビール」という渋谷のご当地クラフトビールが1本プレゼントされた。また東急本店の渋谷最大級の屋上ビアガーデンにて、プレミアムビアガーデンもオープン。さらには渋谷・宇田川町を盛り上げる“情熱の夜遊び”シティポップバンド「宇田川別館バンド」による演奏も行われた。 そんな<シブヤの日>を手がけるのがLD&Kの代表大谷秀政氏だ。音楽レーベルや、宇田川カフェ、Café BOHEMIA(ボヘミア)、蕎麦処グレゴリーなどの飲食事業など幅広い事業を手がけている。 今回は渋谷の街を見続けてきた大谷秀政氏と、1990年代に流行した「渋谷系」の中心人物、元ピチカート・ファイヴの野宮真貴氏との対談を敢行。 20年以上に渡り渋谷を活動の場としてきたお二人に、それぞれの活動から、渋谷HMVからはじまった「渋谷系」について思うこと、渋谷という街の変遷とその面白さ、渋谷の未来について等様々なお話を伺った。

text by Qetic・田中莉菜

Interview:野宮真貴×大谷秀政

野宮真貴×大谷秀政

なぜ、渋谷だったのか

——まずは現在に至る渋谷の20年を簡単で良いので教えて頂けますか。 野宮真貴(以下、野宮) 20年ってことは……。 大谷秀政(以下、大谷) うち、会社がもう27年くらい渋谷で。お店やる前にちょうど仲くん(〈エスカレーター・レコーズ〉)とかと同じ時代に、〈LD&K〉っていうレコードレーベルを始めました。 野宮 じゃあ渋谷系の時代ですね。 大谷 渋谷系っていうか、微妙ですね、Cymbals(シンバルズ)とかは所属してましたけど、つじあやのとか。 ——お二人の接点はお仕事では特にはないんですか? 大谷 特にはないですね。(野宮さんが)先輩ですからね。 ——大谷さんは渋谷で起業されて、事務所もお店もって感じですけど。野宮さんの場合は渋谷に関する思い出っていうと何がありますか。 野宮 渋谷系と言われていた90年代は実際事務所も渋谷にありましたし、当時は渋谷で一番売れていった渋谷系というムーブメントの真っ只中にいましたから、特別な場所ですね。 ——なんで渋谷だったのでしょうか。野宮さんの場合は事務所があったってことですよね。 野宮 事務所もありましたし、HMVが渋谷系の火付け役になったこと。それから、レコード屋さんやライブハウスもたくさんありましたし。あとファッションの街でもありましたよね。 ——私は当時東京にまだ住んでなかったのですごく漠然としてるんですけど、どういう感じだったんですか? 90年代って。 大谷 レコード屋さんが多くて、基本的にあの当時渋谷系って言われていた人たちっていうのは、自らがコレクターの人たち、いわゆるオタクみたいな人たちでした。レコード屋さんから交流ができて、塊になってというかたちなんじゃないですかね。 野宮 当時は女子高生がレコードを「かわいい!」って、雑貨感覚で買う、そういう時代でした。 ——そういう場所で大谷さんは仕事自体を始められたわけじゃないですか。で、今もずっと。渋谷の面白さってなんなんでしょう。 大谷 渋谷が面白いのかどうかはわからないんですけど(笑)。いや渋谷は面白いですよ、ずっと変わらないですし。僕がお店をつくり始めたのは音楽事務所を10年くらいやってからなんですけど、自分が働いている場所にビシッと濃いコーヒー屋さんがないなと思って。あと打ち上げも、クアトロで打ち上げやった後に、あまりないんですよ。初の宇田川カフェっていうのがクアトロの真横だったんですけど、クアトロのブッキングの人間と、ちょっと打ち上げができるくらいのちょうどいい広さのカフェ作るから、ここで打ち上げやろうよっていう話になって。 ——飲むところが意外となかったってことですよね。 大谷 あとみんな移動が遅いんですよ(笑)。打ち上げでダラダラダラダラ会場にいて、いっぺんに来ないんで。隣にあれば安心じゃないですか、隣って言っておけばいいので。うちのバンドもちょうどクアトロでやるような人たちが多かったんで、自分たちの打ち上げ会場つくるためにやったようなもんですよね、最初。 ——野宮さんはライブの後打ち上げってどこだったっていう印象はありますか? 野宮 80年代、ピチカート・ファイヴに入る前の20代の頃はバンド仲間でお金もなかったので、渋谷だと「いろはにほへと」っていう居酒屋でよくやってましたね。ピチカートでは、もう30代で大人だったので、西麻布あたりに移動していたかな? 野宮真貴×大谷秀政

渋谷の若者像とギャルブーム

——大谷さんは渋谷が面白いかどうかわからないとおっしゃってますけど、若者文化というか、そういう象徴的な出来事とか変化とか感じられることってありますか? 大谷 ほかの街にもお店出してるんですけど、渋谷が一番変わらないですよね。品川とかバーとか出したりすると、すごくサブプライムローンの影響受けたりとか如実に出るんですけど、渋谷はほとんど動かないですよね。 ——地権者的な……。 大谷 そうですね。あとは若いですよね。ハロウィンとか初詣とか、異常じゃないですか。なんだかんだいって渋谷になるんですよね。 ——なんでしょうね、スクランブル交差点に集うって。日韓ワールドカップくらいからですよね。 大谷 ワールドカップくらいからですね。 ——渋谷の若者像ってありますか? ご自分も含めて。 野宮 90年代は渋谷系と、一方でギャル文化がありましたよね。やっぱり音楽とファッションの街だから、常に若者が集まるというか。その後、2000年からはどんな感じでしたか? 大谷 実はそんなに変わってないですよね。AXは閉店しちゃって、渋公(渋谷公会堂)も今閉まっちゃってますけど。相対的な問題で渋谷が一番安全なんですよね。新宿・池袋と比べた時に危ない人が少ないじゃないですか、圧倒的に。いいとこでもあり悪いとこでもあるんですけど、画一化された人たちがすごく多いですよね。 ——いい面でいうと安全ってことなんですかね。 大谷 安全ですし平和ですし。多分他の場所では「うるせー邪魔だ」っていう人が出てくると思うんですよ、ワールドカップの時もそうですけど。 ——野宮さんも知らず知らずのうちに大谷さんのお店に行ってらっしゃるんでしょうね。 大谷 最近ボヘミア(Cafe BOHEMIA)ってところがすごくいいですよ。 ——ボヘミアいいですよね、異国情緒が。大谷さんとしてはそういう打ち上げ会場があればいいなっていうのと、しっかりしたコーヒーが飲みたかったっていう……。 大谷 コーヒーが大好きというか、眠いんですよね、僕。ずっと眠いんですよ(笑)。基本的に昼まで寝てるんですけど。眠いから刺激的なことやろうと思うのと、眠いから濃いコーヒーが好きなんですよね。濃いコーヒーって「茶亭 羽當」さんくらいかな? 渋谷で元々出してるのは。他はイマイチで美味しくなくて。神田の方に行けば美味しいお店はありますけどね。ですが、毎回わざわざ行くわけにもいかず、自分のとこで出すかっていうことでオープンしました。とにかく濃いコーヒーが飲みたくて、ビシッと。非常に眠いんですよ。血圧が低いんですよ、すごく。それで無理やり仕事してるっていう(笑)。 ——すべて自分発信なわけですよね。 大谷 そう。だから僕も久しぶりに今日港区に来ましたけど、渋谷から出ないんですよね。引きこもりというか、自分のお店とか自分のところで完結できちゃうので。あとクライアントがいないんですよ。自分のレーベルでCD売って、お客さんには自分のお店に来てもらっているので。 ——今ビルの上はテラスハウスなんですよね? 大谷 テラスハウスでずっとガーデニングしています。渋谷のLOFTにくっついてる、ちょっと前までFAKE TOKYOって洋服屋さんがあったところを一棟うちの事務所にしてるんですけど。屋上を今庭園にしてて、砂利を運んだりとかしています。あと屋上にバスタブを置いて、バラで囲っています(笑)。 ——野宮さんはいかがですか? いわゆる渋谷系の代表と言われることはあっても、渋谷っていう場所自体ではそんなに遊んだりっていうのはなかったですか? 野宮 遊びにも行っていましたけどね。お洋服を買いにいったり、ご飯を食べに行ったりもしましたし。あとは映画館もたくさんありましたし。 大谷 でも渋谷でこれだけやられていると居づらくないですか? 思いっきり顔バレしてるじゃないですか。 野宮 そんなことないですよ。今はみんなスマホしか見ていないですし(笑)。 ——いいんだか悪いんだかですね。野宮さんが渋谷で洋服を買われているっていうのは意外です。 野宮 意外かもしれないですけど、ピチカート入ったばっかりの頃はスタイリストもいなかったので、自分でスタイリングしていましたね。実は109に衣装で使えるものがあったりして。ニューヨークやLAの輸入物が入っていたので、たとえば60’s調のフリンジのワンピースが3色揃ったりして、そういうものを買ったり。109のEGOISTから独立して当時MOUSSYをやっていた森本容子ちゃんと仲良くなって交流ができたんですけど、世代は違えどファッションに関しては共通点もあって、色々刺激になりましたね。それから当時私はとても痩せてたので、109には小さいサイズがあるので重宝していました。 ——ギャルブームの頃って、安室奈美恵さんくらいの8頭身でガリガリみたいな。そういう時代もありましたね。 大谷 裏原が席巻してる時代もありましたよね。渋谷って日時計みたいに人が移るので。明るい時間はキャットストリート含め原宿側にいて、午後になると公園通り、夕方になると宇田川の方に来て、夜中になると道玄坂に行くっていう。だから早い時間に宇田川町とか道玄坂にきても誰もいないんですけど、原宿側から人が移動してくる。それと、渋谷がしぶといのは代々木公園の存在が大きいんですよね。これからのシーズンは毎週末フェスがずっとあるから、人が向こうまでいくんです。そうするとシャワー効果で人が渋谷まで降りてくるんですよね。道中のPARCOさんが今閉まっているのは残念ですが。Bunkamuraがあって、東急ハンズがあって、渋谷のエッジは東急さんが全部作ってるんですよね。 野宮真貴×大谷秀政

一番大きなターニングポイント

——なるほど。では、この間に一番大きなターミングポイントっていうのは何かありましたか? 大谷 やっぱりピチカート・ファイヴの解散じゃないですか(笑)? 2000年っていうのがすごく大きいですね。僕もずっとレーベルの代表をやっていますけど、海外に行ってやっちゃう人とかがいっぱいでてきちゃったんですよね、小野リサとか。 ——確かに洋楽志向だった日本のバンドとかは沈静化して。その頃からなのかもしれないですよね、若い人がなかなか洋楽聴かなくなっちゃったのって。 大谷 確かにそうですね、結構なところが洋楽撤退してますもんね、レコード会社も人が減って。 ——野宮さんのターニングポイントは? 野宮 解散してソロになって、しばらく渋谷系のポップス以外の音楽を探りながらやっていたんですけど、30周年の時もう1回セルフカヴァーで渋谷系を歌ってみたら、やっぱりいい曲がたくさんあることを改めて感じて。そこから「野宮真貴、渋谷系を歌う」という活動を始めて。90年代に流行っていたピチカード・ファイヴ、フリッパーズ・ギター、オリジナル・ラブなどの渋谷系のヒット曲と、大滝詠一さんや山下達郎さん、はっぴいえんど、バート・バカラック、ロジャー・ニコルズなどの渋谷系のルーツの曲を今のスタンダードナンバーとして歌っています。5年間その活動を続けていたら、渋谷の仕事が増えてきました(笑)。今、渋谷のラジオもやっていて、とうとう渋谷区の基本構想の歌“You make Shibuya〜夢見る渋谷”を歌うことに! 渋谷系と名乗って活動しているので、少しは恩返しが出来たかなと思っています。 ——野宮さんが一番潔く引き受けてらっしゃる感じがします。 大谷 ぶっちゃけ跡継ぎがいないですからね。 ——当時男性アーティストの方やバンドの方はそう言われたくないといっていた印象もありましたが。 野宮 うん、そういう方たちもいっぱいいましたね。 大谷 当事者は意外とそうでしたよね。なんで渋谷系って言われているのかわかんないっていう人たちばかりでしたけどね。 野宮 私たちも最初はよくわからなかったですよ。 大谷 売り場の作り方の問題ですよね。レコード屋さんがそうするからという。 野宮真貴×大谷秀政

“渋谷系”と、“渋谷を歌う”両者のアルバム

——「渋谷系を歌う」って活動を続けてこられたので、渋谷系らしいアレンジというのがはっきりしてきたのかなと。今回は『ヴァカンス渋谷系を歌う』というタイトルですが、テーマと選曲についてはどういう風に考えられましたか? 野宮 5年活動していて、毎年秋にアルバム出してライブをしていたんですけど、ファッションでも春夏コレクション秋冬コレクションがあるみたいに、音楽でも季節にこだわった夏のアルバムみたいなものって意外とありそうでないかなと思って。一足早い夏ということで、明るいアルバムをつくりたかったんです。 ——すごく幅広いですよね、今回の選曲。 野宮 そうですね。渋谷系のアーティストが影響を受け、リスペクトしている過去の名曲から選曲しているので。そんなに有名な曲でなくても、本当にいいメロディと歌詞の曲を探してきてます。今堂々と「野宮真貴、渋谷系を歌う。」と言っているのは、渋谷系の曲というのは本当に名曲ばかりだからなんですよね。シンガーは、いかにいい曲に出会えるかが大事なので、世界中の名曲を歌えるのは本当に幸せなことなんです。 ——今回のアルバムも聴いているとピチカート・ファイヴやフリッパーズ・ギターを彷彿とさせるアレンジだなと思いますね。 野宮 そうですね、アレンジを変えている曲や、原曲忠実にやってる曲もあります。ピチカートとかフリッパーズ・ギターは当時はサンプリングという手法を使ったりしていましたけど、それをあえて生楽器でやったりしていますね。 ——すごく面白いのが、ライブ盤の方にも入っていましたが、横山剣さんとのトークの後にクールス(COOLS)のカバーが入っていること。これも以前は考えられなかったと思いますが。 野宮 剣さんとはMCでも言っている通り同期で同い年で、剣さんも実は渋谷系も好きで。それで去年のクレイジー・ケン・バンドのツアーに何か所か参加したんですけど、剣さんのデビュー曲“シンデレラリバティ”をリクエストして歌っていただきました。私がコーラス担当で。 ——歴史が詰まっていますね。渋谷系ってきっと渋谷だけじゃないんですよね、横浜のムードなんかもあって。 大谷 いろんなムードを全部吸収して、ブラジルだったり色々なものをいれて。渋谷系にしちゃえば渋谷系になるんですよね、色んな国の音楽は。 ——今それを野宮さんのアルバムで感じています。 野宮 GLIM SPANKYの松尾レミちゃんは自分の娘ほどの歳ですが、ご両親が渋谷系好きで、幼いころからピチカート・ファイヴを聞いて育ったそうです。今彼女がやってる音楽はロックですが、60’sのミニワンピースを着てギターを弾く姿がどこか渋谷系とも通じいたりして。そういう若いアーティストが出てきたことも嬉しいですね。ライブでは、私のリクエストでピチカート・ファイヴで一番ロックな曲“Super Star”を歌ってもらいました。 ——宇田川カフェの宇田川別館バンドのCDも出るということで。すごくかっこいいですね。 大谷 大丈夫ですかね(笑)。宇田川カフェ別館の店長がうちに17年くらいいて、ずっと音楽やっていて。でもうちのレーベルでは拒否し続けてたんです(笑)。 野宮 それは出すなら自分で頑張れってことで? 大谷 いや全然だめだったから。さすがに最近なんとなく形になってきたんで、しょうがないなと思って。別に出すのは簡単なんですけどね、出すだけだったら。ちゃんと売らなきゃならないから。 ——それにしてもこのアルバム、すごくビール推しですよね、ビールの曲とか。 大谷 シブヤビールっていうのを出しているんですよ、うちがオリジナルで。うちの店と東急さんと、渋谷界隈の店にも100店舗くらい置いてます。 ——すごく巻き込んでいますよね。シブヤビールを飲めるお店が100店舗ってすごいことだと思いますが。 大谷 自分が欲しいものをいつも考えて作っているんですよね。一番自分が楽したいから(笑)。最近タイ料理食べたいからってタイ料理のお店も渋谷に作っちゃいました。 ——渋谷じゃありませんが「蕎麦処 グレゴリー」が一番驚きましたね。 大谷 うちのスタッフが蕎麦屋さんをやりたいって言ってきて、やらせてあげないと辞めちゃうので(笑)。夢は叶えないとね。そんなこんなで30店舗くらいになっちゃいましたね。 ——宇田川カフェは移転しましたよね。 大谷 移転しました。2年後にまた以前の場所に建て直し予定です。 野宮真貴×大谷秀政

これからの渋谷とは?

——今の渋谷は外国人観光客も増えてきていますが、いかがでしょうか。 大谷 最近タイ料理屋の方も毎日外国人の方がいらっしゃいます。代々木公園周辺に住んでらっしゃる外資系に勤めてる方がいっぱい来店されます。昼間からワインとかシャンパンとか飲んでますよ。これから再開発でどんどんホテルやオフィスビルが増えるんですよね。今まで新宿と比べるとホテルが弱かったけど、ホテルが増えればもちろんインバウンドが増えるでしょうし、オフィスが増えればもうちょっと大人が増えると思います。 野宮 何年後ですか? 大谷 2020年のオリンピックまでに半分くらいできるんですって。そしたらちょっと上の年齢層がぐっと増えるので、ちょっと面白いと思いますね。 ——これから渋谷が東京だけじゃなくて世界の都市として、どういう街になったらいいなと思われますか? 大谷 安全に刺激ある街がいいですよね。やっぱり日本って何が一番売りなのかというと安全なんですよね、治安がいいと思いますよ。僕は渋谷文化プロジェクトという「渋谷の文化的魅力・街の方向性」を発信するサイトに選ばれてるんですが、出店の話だったら出さないってずっと言っています。僕はもう街のごちゃごちゃした路面専門なので。駅に店を出すと、「どうせ駅だからカフェとかあるわよね」って人が来ちゃうじゃないですか。僕は5%くらいの人がいいと思うお店にしたいと思っていて。渋谷って昇降人口が1千万人くらいだから、5%がよければ50万人なんですよ。そういう店がたくさん増えたほうが街は楽しいわけです。万人受けのものをチェーン店で入れようとすると街が画一化されてつまんなくなっちゃうので、僕はそれに一生懸命抗っているんです。 ——個人店みたいなのが増えるといいですよね、この10年くらいで。 大谷 カオスの渋谷をキープするっていうのは東急さんの社長が発表していたので、なんとか頑張って欲しいなと思ってます。 ——ある年齢になると渋谷とかまったく行かなくなる人いるじゃないですか。でも結局行ってしまう場所ですよね。 大谷 結局ハブですからね。春の今の時期が一番人多いんですね。フレッシャーズの方々はとりあえず渋谷にくるんですよ。ちょっと慣れてくると中目黒、上原、麻布あたりに行ったり。だんだん街を知ってくると移動したりもするんですが、基本的にはやっぱり渋谷からっていうのがあって。春を制するものが渋谷を制するみたいなとこありますよね。 ——じゃあ春から諦めてるとそこから先に進まないってことですね。 大谷 そうなんですよね。だから渋谷に春来た人の期待を裏切らないようにしなきゃいけないんですよね。 ——野宮さんは展望というか希望はありますか? 野宮 ロンドン・パリ・ニューヨーク・シブヤと言えるような街にしたいということが一つありますね。色々な人達が出逢う街であって欲しいです。だから面白いことを提案したいなと思って。たとえば、スクランブル交差点で盆踊りとかね。“東京は夜の七時音頭”で皆で踊りたいですね。 ——そういう風に前向きに伝統も巻き込んでやっていくってことが逆に未来的なのかもしれないですね。 野宮真貴×大谷秀政 野宮真貴×大谷秀政 野宮真貴×大谷秀政 野宮真貴×大谷秀政

interview by Yuka Ishizumi

RELEASE INFORMATION

UDAGAWA BEKKAN BAND

2017.04.28(金) 宇田川別館バンド 277-LKDKCD ¥2,000(+xtax) [amazonjs asin="B06XSDVM2V" locale="JP" title="Udagawa Bekkan Band"] 詳細はこちら

野宮真貴、ヴァカンス渋谷系を歌う。〜Wonderful Summer〜

2017.05.03(水) 野宮真貴 UICZ-4394 USMジャパン ¥2,500(tax incl.) [amazonjs asin="B06XFQ2NBL" locale="JP" title="野宮真貴、ヴァカンス渋谷系を歌う。~Wonderful Summer~"] 詳細はこちら

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【インタビュー】水野しずの「柔軟になりたい時に聴く」プレイリスト

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水野しず
mysoundイチ押しのアーティストにテーマに合わせた楽曲をピックアップしてもらい、その曲にまつわるエピソードから本質を掘り下げていくプレイリスト企画。今回は、<ミスID 2015>のグランプリを獲得し、モデルやイラストレーター、企画展のディレクションなど多方面での活躍で注目が集まっている水野しずさんがキュレーターとして登場です。今回作っていただいたプレイリストのテーマは“柔軟になりたいときに聴く”プレイリスト。普段の音楽の楽しみ方を交えつつ、配信されていることに驚くほどマニアックな曲を含む全10曲を紹介。音楽を軸に、水野しずという存在の根幹を少しだけのぞくことができました。

Interview:水野しず

水野しず ——さまざまな分野で活動されていますが、なにをしている人ってひとことでは説明しづらいですね。 水野 絵を描く人って受け取ってもらうことが多いんですけど、自分では「みなし無職」って呼んでます。なにをするにしても、すごくインナーなものとポップなものをつなげたいっていうのは一貫しているんですけど。 ——今回はキュレーターとしてプレイリストを作成していただきました。普段は、どんなふうに音楽と付き合っていますか? 水野 動画を観たりCD店で最新の曲をチェックしたりするよりは、ラジオで聴こえてきた曲の歌詞を検索したりして聴いたりしてます。あとは、コンピレーションアルバムを無数にレンタルしてみたり。30曲に1曲はズバッと突き刺さるものがあったりするんですよ。自分の感覚に刺さるものをいろいろ漁るのが好きです。自分で聴く用にプレイリストを作ることもありますね。今回、テーマを設けるっていうのを知らずに好きな曲を選んじゃったんですけど、しいてテーマをつけるとしたら“気持ちを柔軟にしたいとき”のプレイリスト。考えすぎたりしたときに、マイルドさを取り戻してくれる曲たちです。 ——早速、曲ごとの解説をお願いします。1曲目は、電気グルーヴ“タランチュラ”。 水野 電気グルーヴ、共感する部分が多かったりするし好きですね。意味とか別に関係なくてグルーヴじゃないですか。自分の絵も、電気グルーヴの曲を聴いているみたいな感覚で見てほしいなって思うところがあって。この曲は、私の好きな映像作家さんが作っていらっしゃるんですけど、MVもすごくカッコ良いんです。 電気グルーヴ – “タランチュラ” ——2曲目は、ヒカシュー“プヨプヨ”。1980年の渋谷公会堂でのライブ音源ですね。 水野 代表曲なのでライブでも毎回やっていた曲だと思うんですけど、これは本当にすごい名演なんですよ。曲の頭からラストの後方垂直ブッ倒れまでの一連の流れが素晴らしくて。狂気的なんだけど、それもちゃんとエンターテインメントとして受け入れられていて。エネルギーですね、この時代の。それがライブ版であることによって伝わってくるので、いいなと思います。 ヒカシュー – “プヨプヨ (1980 at 渋谷公会堂)” ――3曲目は、ラップユニットchelmicoの“night camel Feat.FBI”。 水野 MC Rachelとは一緒に遊んだりするんですけど、ラップはギャグで始めたって言っていて。なんで? って聞いたら人生にはギャグが必要だって。すごいわかるし、この曲調とスタンスのコントラストがカッコいいなあと。ヒップホップはたまに聴くんですけど、すごく早口のヒップホップを聴いていると、昔通っていた右脳開発アカデミーで10倍速の英語を聴かされていたときの気分になりますね。 Chelmico – “Night Camel Feat. FBI” ——4曲目は、アニメ『学園ハンサム』のキャラクターソング“Legend of Sexy(美剣咲夜/CV:キンキン)”。 水野 もともとは東北の美大の方が作っていらっしゃるゲームなんですけど、これもエネルギーですね。「プヨプヨ」が流れていた時代にあったようなデタラメなエネルギーを放出している人って、今の時代あまりいないんです。なぜなら、現代は情報が多過ぎて受け取りやすく加工されたものしか入ってってくれないみたいなところがあるから。『学園ハンサム』は、それすら越える勢いがあっておもしろいです。 Legend of Sexy(TVアニメ「学園ハンサム」より) – “美剣咲夜(CV:キンキン)” ——5曲目は、TM NETWORK“Children of the New Century -FINAL MISSION- (Instrumental)”。 水野 “GET WILD”がすごく好きなんですけど、あれってライブで毎年リミックスして演奏されていて年々長くなって、今では15分ぐらいあるんですよ(笑)。前奏だけでも7分くらいあって、全然違う曲かと思ったらイントロが始まるっていう(笑)。この曲は、その“GET WILD”の蛇足とされる部分だけを集めたような曲です。蛇足といっても、めちゃくちゃカッコいいんですけどね。 TM NETWORK – “Children of the New Century -FINAL MISSION- (Instrumental)” 水野しず水野しず

水野しずの「柔軟になりたい時に聴く」プレイリスト残り5曲は?

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【インタビュー】Azumi、スウィングジャズやブラック・ミュージックをミックスした今の音楽

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Azumi
5月20日(土)から21日(日)に富士スピードウェイで開催されるハーレーダビッドソン国内最大のイベント<BLUE SKY HEAVEN(ブルースカイヘブン、以下ブルスカ)2017>。 このイベントは、富士スピードウェイという国内有数のサーキットを駆使したバイクイベントでありながら、Gotch & The Good New Times、Azumi、シシド・カフカ、Still Caravan、大久保初夏、Masaki、ZiNEZ、The ManRayといったミュージシャン/パフォーマーが多数集結するエンターテインメント性も併せ持つ。 開催当日に向けてスタートした出演アーティストのインタビュー企画第三弾に登場するのは、Wyolicaの活動を経て、現在はソロ・アーティストとして活躍するAzumiさん。ブラック・ミュージックからジャズまでを横断する豊かな音楽性で人気を博すAzumiさんは、昨年『函館珈琲』で映画に初出演。今年に入っても文芸誌『すばる』にエッセイを寄稿するなど、ますます活躍の舞台を広げている。 そんなAzumiさんに、最近の活動やハーレーの印象、<ブルスカ>当日への意気込みを語っていただきました。

しなやかに進化を重ねるアーティストAzumiさんが語る、表現者としての矜持。 そして<ブルスカ2017>への抱負

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photo by 横山マサト

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【インタビュー】スコット&リバースが刻んだJ-POPへの深い愛情。「第二の故郷」で掴んだ彼らの自由とは

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スコット&リバース
言わずと知れた世界を代表するロック・バンド、ウィーザーのフロントマン、リバース・クオモと、現在は日本に活動拠点を置き、細美武士らとともに結成したMONOEYESでの活動でも知られるスコット・マーフィー。J-POPをこよなく愛する2人のアメリカ人が「日本語歌詞」を歌うプロジェクト、スコット&リバースが2作目のフル・アルバム『ニマイメ』を完成させた。 1stアルバム『スコットとリバース』のリリースから約4年。その間も2人は継続的にコンタクトを取り合い、ウィーザーがヘッドライナーを務めた<PUNKSPRING 2013>のステージでスコットがサプライズ出演するなど、親交を深め続けてきた。今作は、そんな彼らの日本とJ-POPへの愛情がさらに深く刻まれた、底抜けに楽しく痛快な1枚となっている。キヨサク(MONGOL800)、PES(RIP SLYME)、miwaという日本人アーティストをゲストに迎え、日米のミュージシャンとトラックメイカーと共にレコーディングされた音楽は前作と比べて驚くほど多彩に。彼ら2人にとって、スコット&リバースというプロジェクトはお互いのアーティスト活動における「第二の故郷」のような存在になりつつあるようだ。 「日本語で歌う」こと自体がチャレンジだったという1stアルバムを経て、今作で新しく試みたさらなる挑戦と、アメリカ人の彼らが日本語で歌うからこそ生まれるユニークな魅力とは何か? それを探るべく、二人に話を聞いた。スコットはもちろん、リバースもほぼ全ての質問に日本語で答えてくれました。

Interview:スコット&リバース

スコット&リバース ——お二人は2008年に出会ったそうですが、最初のお互いの印象は覚えていますか? リバース・クオモ(以下、リバース) 全然覚えていません(笑) でも、すごく楽しかった。すぐに仲良しになった。すごくケミストリーがあって、もう逃げられない感じ。We’re スコリバ!って。 スコット・マーフィー(以下、スコット) もちろんウィーザーを知ってたから、最初はちょっと緊張したけど、会ってすぐに気が合うなと思って安心しました。 ——その時からすぐ一緒に音楽を作り始めたんですか? スコット そう。スタジオで会って、いきなり曲をやりました。会ったその日にレコーディングしたよね? リバース うん。その時、その場で“HOMELY GIRL”も作りました。東京で、スコットと一緒にたぶん5から10曲くらい書いた。 ——その時に書いた曲が収録された1stアルバム『スコットとリバース』のリリースから4年経ちます。その間、リバースはウィーザーで2枚アルバムを作り、スコットはMONOEYESを結成するなど、それぞれの活動も活発でしたが、スコリバでやったことが個々の活動に与えた影響はありましたか? リバース ウィーザーにはとても影響がありました。まずは“カリフォルニア・キッズ”。この曲は最初、2014年にスコット&リバースで“カリフォルニア”としてシングルにした曲。ウィーザーのマネージャーが曲を聴いて、ウィーザーでも作った方がいいと言ってくれた。だから前のアルバム(2016年発表の10作目『ウィーザー(ホワイト・アルバム)』に入れました。 スコット トラックリスト見て、“カリフォルニア・キッズ”っていう曲があったから、もしかして……? って思ったんだよ。 ——えっ、スコットさんは聞いてなかったんですか!? スコット 教えてくれなかった(笑)。 リバース ホントに? 面白ーい(笑)。 ——ははは! あの曲は原曲が日本語で、ウィーザーのバージョンは英語詞ですが、それはリバースさんが英語に直したんですか? リバース 最初は僕が英語で書いた歌詞があって、それをもとにスコットが日本語の詞にしてくれました。ウィーザーで作り直した時は、それをさらに僕が翻訳したんだけど、かなり編集した。特にコードと歌詞。 ——その曲はタイトルが“カリフォルニア サンシャイン”に変わって、今回のアルバム『ニマイメ』にも収録されていますね。最初のシングル・バージョン、ウィーザーでのバージョン、そして今回と、全てアレンジ違いになっていますが、それはどういう経緯で変えることにしたんですか? リバース レコード会社がそれぞれ違って、最初にレコード会社に使いたいと問い合わせた時に、そのままではダメだっていうことになりました。それで結果的に作り直したんだけど、良いことだったと思います。シングルの時と比べて、アルバムでは自分達のサウンドに対するヴィジョンがもっとモダンになっていたから、今回の方がもっと面白くなっていると思う。 スコット&リバース ——前作は当初、日本だけでのリリースでしたが、それからしばらくして世界に向けて配信リリースが行われました。海外のファンの反応はどうでしたか? リバース 最初はとてもフラストレーションと挫折を感じました。アメリカではずっと長い間、スコリバのCDを売ることができなかった。だから、とっても残念だった。でも、聴けるようになってからは、たぶん、みんな好きになってくれていると思います。良いメロディとギター、元気って感じ。 スコット ロサンゼルスでも何回かライブをやったことがあって。お客さんはほとんどアメリカ人で、言葉は分からないはずだけど、すごくノリが良くって、面白い経験でした。 リバース 実は、ロスで日本人のバンドと一緒にライブもした。でも、日本のバンドは英語だけ(笑)。 ——なるほど(笑)。逆転現象が起こってたんですね。 リバース おもしろい、隣の芝生は青い。 ——ははは! 深いですね。今回の『ニマイメ』は4年振りのアルバムになりますが、またアルバムを作ろうと思ったきっかけはあったんですか? スコット ちょっとずつ一緒に曲は書いていて、ストックが溜まっていたから、コレはアルバムだなって。最初のアルバムもちょうど4年くらいかけて作ったから、自然の流れですね。 スコット&リバース

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オリジナル記事: 【インタビュー】スコット&リバースが刻んだJ-POPへの深い愛情。「第二の故郷」で掴んだ彼らの自由とは

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【インタビュー】PELICAN FANCLUBの「自分を進化させた楽曲」プレイリスト

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PELICAN FANCLUB
いわゆる日本語のギターロックバンドの形態を持ちながら、そのサウンドはシューゲイザー、ドリームポップ、ポストパンクなど、海外のミュージックシーンともリンクする要素もあるPELICAN FANCLUB。彼らがより他の誰とも代えの効かない存在として、1曲1曲の強さを増した初のフルアルバム『Home Electronics』を完成しました。訳すと”家電”というタイトルを持つこのアルバムは、これまで以上にこのバンドにしか果たせない”役割”が曲やサウンドに明確に現れている印象。そんな自信作を創り上げたメンバーが、このアルバムにも関連する「自分を進化させた楽曲」というテーマでプレイリストを作成してくれました。PELICAN FANCLUBを構成する音楽的な要素やバックボーン、そしてバンドとしてのスタンスがわかる選曲になっています。

Interview:PELICAN FANCLUB

PELICAN FANCLUB
L→R : シミズヒロフミ(Dr), クルマダヤスフミ(Gt), カミヤマリョウタツ(Ba),エンドウアンリ(Gt,Vo)

カミヤマ“原点はそこだし、ロックバンドが好きなので”

——PELICAN FANCLUBってシューゲイザーでもドリームポップでもあるけど、新作を聴いて、やはり日本のギターロックバンドなんだなという印象を持ちました。 カミヤマリョウタツ(Ba)(以下、カミヤマ) 原点はそこだし、ロックバンドが好きなので。それを軸にできたことによって、逆に12曲いろんな顔を持った曲ができたなと思います。 エンドウアンリ(Gt,Vo)(以下、エンドウ) 僕らが思春期によく聴いていた音楽を今改めて聴くと、この人たちはこういったルーツがあった——それは洋楽や邦楽など様々なんですけど。邦楽のギターロックではありながらも、ちゃんと要素は散りばめられてるっていうことにすごく美学を感じて、僕らもそうあるべきだなと思ったんです。 ——歌詞もわかりやすくなりましたね。 クルマダヤスフミ(Gt)(以下、クルマダ) どうした方がもっと伝わるか?っていうところをみんなで話し合って。今回、合宿をしたんですけど、その時に歌詞に対してみんなで集中して取り組めたという部分もあって。そこが今回、詞が伝わりやすくなった一面としてありますね。 エンドウ それに曲ごとのシチュエーションもすごく意識しましたね。“深呼吸”だったらほんとに深呼吸の音を入れたり、目に見えない細かい部分もやりましたね。バンドをやってる以上、曲を作ることって誰でもできるけど、でもその上で見えないこだわりみたいなものが僕はバンドとして一番カッコいいところだなと思うんですよね。 ——さて今回の「自分を進化させた曲」というテーマは誰の発信ですか? シミズヒロフミ(Dr)(以下、シミズ) 俺です。進化って、いろんな状況があるじゃないですか?これを経てどうなったかとか。なのでメンバーそれぞれがどうなのかな?ってとこで(笑)、自分がちょっと興味あったんです。 ——では発案者のシミズさんの1曲目のダパンプは進化にどう関わっているんでしょう。 シミズ 自分が選んだ2曲はざっくり言うと思い出系なんですけど、ダパンプの曲は小学校の修学旅行のとき、クラスで唯一MDウォークマンを持ってる友達が教えてくれた曲なんです。それまで音楽に興味がなかった状態だったので、めちゃクチャかっこいいなと思って一晩中聴いてたんですよ(笑)。それぐらい衝撃的で、この曲があったからこそ音楽を好きになれたきっかけの曲ですね。 DA PUMP – “Com’on! Be My Girl!” ——ザ・ベイビースターズの“ヒカリへ”との出会いは? シミズ これは大好きなアニメのオープニングテーマなんですけど、これがあったからこそさらに開けたというか。曲としてもオープニングからいきなりキャッチーなサビが来るじゃないですか?それがストレートに刺さりましね。 ザ・ベイビースターズ – “ヒカリへ” ——エンドウさんが挙げてくれたピー・モデルの“Zebra”は? エンドウ 彼らがアルバムのリリースを重ねて、毎回一緒じゃないかって言われてた時期の曲なんですね。でもこの時に出したオリジナルアルバムが『ONE PATTERN』っていう皮肉なタイトルで。つまり自分たちの姿勢を曲げない反骨精神に惹かれてしまって、この曲の聴き方が変わってしまったんですよ。 P-MODEL – “Zebra” ——曲や平沢進さんからの影響はどうですか? エンドウ 実はピー・モデル初期に影響受けた歌い方をした部分があって。新作の“Black Beauty”の2番のAメロは、ピー・モデルの初期の歌い方に似ていると思います。 ——確かに芝居っぽい歌い方をしてますよね。テニスの“Never Work For Free”は? エンドウ アーティストの進化や変化と自分を対比してしまう癖があって。テニスは前2作がすごく好みで聴き狂っていたんですね。で、3、4年ぶりにこの曲が入っているアルバム(『Ritual in Repeat』)が出て聴いたとき、最初はそこまでピンとこなかったんです。 Tennis – “Never Work For Free” 続きをmysoundで読む! PELICAN FANCLUBPELICAN FANCLUB

EVENT INFORMATION

<PELICAN FANCLUB TOUR 2017 “Electronic Store”>

2017.06.09(金) OPEN 19:00/START 19:30 名古屋 APPOLO BASE ADV ¥3,000/DOOR ¥3,500(1ドリンク別) 2017.06.18(日) OPEN 16:30/START 17:00 大阪 阿倍野ROCKTOWN ADV ¥3,000/DOOR ¥3,500(1ドリンク別) 2017.06.25(日) OPEN 16:30/START 17:00 東京 代官山UNIT ADV ¥3,000/DOOR ¥3,500(1ドリンク別) 2017.06.30(金) OPEN 19:00/START 19:30 福岡 graf 料金:ADV ¥2,500/DOOR ¥3,000(1ドリンク別) 2017.07.02(日) OPEN 18:00/START 18:30 広島 BACK BEAT ADV ¥2,500/DOOR ¥3,000(1ドリンク別) 2017.07.03(月) OPEN 18:00/START 18:30 高松 DIME ADV ¥2,500/DOOR ¥3,000(1ドリンク別) 2017.07.11(火) OPEN 18:00/START 18:30 新潟 CLUB RIVERST ADV ¥2,500/DOOR ¥3,000(1ドリンク別) 2017.07.12(水) OPEN 19:00/START 19:30 金沢 vanvanV4 ADV ¥2,500/DOOR ¥3,000(1ドリンク別) 2017.07.13(木) OPEN 19:00/START 19:30 仙台 enn 3rd ADV ¥2,500/DOOR ¥3,000(1ドリンク別) 2017.07.14(金) OPEN 18:30/START 19:00 千葉 LOOK ADV ¥2,500/DOOR ¥3,000(1ドリンク別)

RELEASE INFORMATION

Home Electronics

2017.05.10(水) PELICAN FANCLUB UKDZ-0183 DAIZAWA RECORDS UK.PROJECT inc. ¥2,600(+tax) [amazonjs asin="B06XKPZGBG" locale="JP" title="Home Electronics"] 詳細はこちら

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オリジナル記事: 【インタビュー】PELICAN FANCLUBの「自分を進化させた楽曲」プレイリスト

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【インタビュー】YOUR SONG IS GOODの今のモードが分かる「シンプルに好きな曲」

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YOUR SONG IS GOOD
様々なアーティストにテーマに沿って選曲してもらい、楽曲の魅力や思い出を語ってもらうプレイリスト企画。今回は人気オルガンインストゥルメンタル・バンド、YOUR SONG IS GOODの登場です。パンク、スカ、ソウル、ジャズなど様々な要素を取り込んできた彼らは 前作『OUT』でダンス・ミュージックに接近。最新作『Extended』では、すべての要素が渾然一体となった、より自由な音楽を手にいれています。今回はリーダーのサイトウ“JxJx”ジュンさんに「シンプルに好きな曲」というテーマで10曲を選んでいただきました。

Interview:YOUR SONG IS GOOD

YOUR SONG IS GOOD

“バンドメンバーももとは学生時代の友達だったりするので、昔はよくメンバー間でも音源を交換していましたね。”

——サイトウさんは小さい頃や学生時代、プレイリストを作った思い出はありますか? やっぱり、やりますよね(笑)。自分でプレイリストを作ったり、友達にも作ってもらったりして。自分の場合は、友達から音楽を教えてもらう機会にも恵まれていたと思います。僕自身色々聴いているタイプでしたけど、自分の未知なるジャンルに詳しい人と出会って、“こんなのがあるよ”と教えてもらうことも多くて。それが自分の好きな音楽を広げてくれた感じがします。バンドメンバーももとは学生時代の友達だったりするので、昔はよくメンバー間でも音源を交換していましたね。みんな趣味が色々あって、たとえばMAURICE(ヨシザワ"MAURICE"マサトモ)だと、ラテンがすごく好きなので、サブー・マルティネスとか、ラファエル・コルティーホだったり、ブガルー(ラテン音楽とR&Bが融合したラテン・ソウル・ミュージック)で言うなら、ジョー・バターンの危なさとかとか。他にも色んなものを教え合いました。 ——今回はサイトウさんに「シンプルに好きな曲」という形で10曲選んでいただきました。1曲目はスカタライツでも知られるジャッキー・ミットゥの“Ram Jam”ですね。 僕自身オルガンを担当しているのもあって、大好きな人ですね。中学生の頃、藤原ヒロシさんが選曲するラジオで『Macka Fat』に入っているマーヴィン・ゲイのカヴァーがかかっていたんですよ。僕は当時はパンクが好きでしたけど、そこでメロウっていう格好良さを知れましたし、楽器として「ハモンドオルガンってかっこいな」と思ったのもこの人がきっかけでした。今回選んだ“Ram Jam”の再演バージョンはやりすぎない美学があって、レゲエのリズムに対するオルガンのアプローチの素晴らしさがたくさん詰まっていると思います。 Jackie Mittoo – “Ram Jam” 次のバーニング・スピアは、名盤『Marcus Garvey』のDUB盤『Garvey's Ghost』の曲ですが、ド派手なエフェクトのDUBが好きだった若い頃にちょっと聴いてからは、しばらくは聴いていませんでした。でも、数年前に改めて聴き直したら、さりげないディレイ/リヴァーブと巧みなEQ使いでだけで、原曲が持っているシンプルなかっこよさを引き出していて、その魅力が40歳にしてやっとわかった(笑)。「こんなかっこいいものを何で聴いてなかったんだ」と反省しましたね。 Burning Spear – “I And I Survive (Slavery Days)” ——続く“Croaking Lizard (featuring Prince Jazzbo)”は、リー・ペリーのアップセッターズによる76年作『Super Ape』の収録曲です。 リー・ペリーも「ずっとすごいなぁ。謎だなぁ。」と思っているアーティストで、何でこんな音になるのか、いまだに謎が解けない(笑)。僕が好きな『ルーツ・ロック・レゲエ』という映画(ボブ・マーリィやジミー・クリフ、リー・スクラッチ・ペリーなどが登場する70年代のレゲエ・ドキュメンタリー)で、バンドの演奏をその場でダブにしていくシーンがあるんですけど、この曲を聴くといつもその場面を想像します。ひとりだけタンクトップでノリノリでとにかく最高(笑)。こもった音のかっこよさも、この人から教わった感じがしますね。 The Upsetters – “Croaking Lizard (featuring Prince Jazzbo)” 次のフォー・テットは、四つ打ちのクラブ・ミュージックに近づいた10年の『There Is Love in You』の曲。初期のフォークトロニカの頃はちゃんとは聴いていなかったんですけど、このタイミングでやられました。でも、どこかで聴いたことがあるなと思っていたら、実はファーストを持っていたという(笑)。今はそこからさかのぼって色んな時代のものを聴いています。 Four Tet – “Angel Echoes” YOUR SONG IS GOOD 続きをmysoundで読む!

EVENT INFORMATION

the band apart SMOOTH LIKE GREENSPIA

2017.05.13(土) OPEN 13:30/START 14:15 大阪 服部緑地野外音楽堂 ADV ¥4,320(1ドリンク別)

森、道、市場 2017

2017.05.14(日) 愛知 蒲郡ラグーナビーチ / ラグナシア

GREENROOM FESTIVAL’17

2017.05.21(日) 横浜赤レンガ地区野外特設会場

6th ALBUM Release ONEMAN TOUR

2017.05.20(土) OPEN 17:00/START 18:00 名古屋 CLUB QUATTRO ADV ¥3,800(1ドリンク別) 2017.05.28(日) OPEN 18:00/START 18:30 仙台 enn2nd ADV ¥3,800(1ドリンク別) 2017.06.03(土) OPEN 17:00/START 17:30 梅田 Shangri-la ADV ¥3,800(1ドリンク別) 2017.06.11(日) OPEN 16:30/START 17:00 福岡 Early Believers ADV ¥3,800(1ドリンク別) 2017.07.01(土) OPEN 17:15/START 18:00 渋谷 WWWX ADV ¥3,800(1ドリンク別)

何かにつけて打ち上がる会 YOUR SONG IS GOOD "Extended" レコ初

2017.07.01(土) OPEN 21:00 金沢 MANIER ADV ¥3,500(1ドリンク別)

YOUR SONG IS GOOD「Extended」レコ発&カクバリズム15周年キックオフイベント 『NEW MEMORIAL HITS』

2017.07.08(土) OPEN 17:30/START 18:00 岡山 YEBISU YA PRO ADV ¥4,000(1ドリンク別) 詳細はこちら

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【インタビュー】高岩遼、死のジンクス「27歳」誕生日にジャズライブ開催!「ちょっと待てよ、27歳ってスターが死ぬ歳じゃないか。」

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高岩遼
「必ずスターになる」と豪語する平成の暴れん坊将軍、高岩遼。彼の27歳の誕生日をジャズライブで記念するバースデーライブが8月24日(木)にMotion Blue YOKOHAMAにて開催される。 8人編成ヒップホップチームであるSANABAGUN.、NEW SAMURAI R&R掲げるロックンロールバンド、ザ・スロットル、ヒップな表現者集団SWINGERZと、各組織の首謀者でありフロントマンの歌手・高岩遼が幼少を過ごした横浜の地で開催するこの「凱旋バースデーライブ」は彼自身にとっても、オーディエンスにとっても忘れがたいショーになるのは間違いない。 ジャズ・スタンダードを高岩流のエンターテイメントに昇華するリッチな一夜を、お見逃しなく。 高岩遼「Ryo Takaiwa 27th Birthday Live」@ Motion Blue YOKOHAMA 告知トレーラー

Interview:高岩遼

高岩遼 ——まずは今回の<Ryo Takaiwa 27th Birthday Live>を開催することになった経緯から聞かせてもらえますか? 高岩遼は大学でジャズを学ぶために岩手県宮古市から上京しまして。俺は、フランク・シナトラとレイ・チャールズとマーロン・ブランドと永ちゃん(矢沢永吉)とたけし(北野武)をシチューの具にして、かき混ぜたような人間になりたいと思って上京したんですね(笑)。大学時代はずっと都内を中心にジャズボーカリストとして武者修行していたんです。けれど、大学卒業後に俺のイメージするスターダムにのし上がるためにはジャズボーカリストだけでは無理なんじゃないかと思って、SANABAGUN.、ザ・スロットル、SWINGERZという組織を結成したんですけど。それでもやっぱり僕は歌手だから、ライフワークとしてジャズを歌うことが一番リラックスできるんですよね。なので、各組織の活動をやりつつ、空いた時間で男性ジャズボーカリストとして歌うことを続けてきて。内容としては、フランク・シナトラが歌いヒットさせた、ジャズにおけるスタンダードナンバーと呼ばれる古い曲を歌ってきました。そして、今年の8月27日(日)に高岩遼が27歳になると。そこで思ったんです。「ちょっと待てよ、27歳ってスターが死ぬ歳じゃないか。」と。 ——いわゆる“27クラブ”ですよね。27歳で夭逝するロックやブルースのアーティストたちが多いという。やっぱりそこも意識してたんだ? どこかで意識してましたね。だから、27歳の誕生日を迎える前に、俺のデンジャラスでビッグなバースデーパーティを、大事な場所で開催するべきなんじゃないかと思ったんです。それで、今回の会場のMotion Blue YOKOHAMAの元締めである株式会社ブルーノート・ジャパンに直談判で話をもっていって、開催が決定した次第です。大学時代に銀座でジャズボーカルの武者修行をしているときに、いろんなお客さんがお店に来たんですね。占い師のおばちゃんが何人か来て、「あんた、27歳か35歳で死ぬよ。」って言われたわけです、マジで(笑)。「いや、死なねえから。」と。俺は未来の空飛ぶクルマ見てえし。俺自身はまったく死ぬ気はないし、最後まで生きなきゃカッコ悪いと思ってるんですけど、ただどこかで27歳という年齢は意識してましたね。 ——先ほど「ジャズを歌うときが一番リラックスできる」という発言がありましたけど、シンガーとして一番ニュートラルに歌えるのがジャズであるということですよね。 そうっすね。やっぱりジャズには期限がないというか。バンドだとフロントマンとしてメンバーの人生も背中にのしかかってきますけど、ジャズボーカルは歳を重ねる度によくなりますし、若いときの声もいいけど、ジジイになったときの声もいいみたいな感じで。そういう意味で期限がないんですよね。俺は外出したら突っ張って生きてるような人間ですけど、家に帰ってお酒飲みながら涙を流して聴く音楽って言ったら、やっぱりジャズなんですよね。ボーカリストとしても、ジャズってニュートラルな状態でリラックスして歌わないといけないんですよね。そうでなければ、ジャズの響きにならない。イキったボーカルでアプローチしてもすげえダサくなる。そういう意味でも、カッコはつけるけどニュートラルな状態で歌うのがジャズなんです。 ——高岩遼がジャズのスタンダードを歌い継ぐということに関して、どういう意義を感じてますか? スタンダードが一番好きだから、というシンプルな理由ではあるんですけど。ただ、今やジャズの本国であるアメリカでさえ、スタンダードに関しては一部のオヤジとマニアックな若いやつらしか聴いてないと思うんですよね。そこで、日本人であり黄色人種の俺が、あえてスタンダードにトライする。その面白みとプライドですよね。 ——もちろん、今後はスタンダードを歌うことと並行して、オリジナル楽曲を制作する意志も持ってると思うんですけど。 そうですね。スタンダードも歌いつつ、オリジナルのジャズの名曲を作れたらいいですよね。 高岩遼

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【インタビュー】TOKYO HEALTH CLUBの「裏切らない裏切り」。新作はまさに「未知との遭遇」!

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TOKYO HEALTH CLUB
2016年リリースの『VIBRATION』でマンハッタン・レコードに移籍したTOKYO HEALTH CLUB(以下、THC)が、新作となるミニ・アルバム『MICHITONOSOGU』を完成させた。これまで良くも悪くも「ユルい」や「サブカル」といった評価を受けがちだった彼らだが、そういった文系的なキャッチーさや、多面的な存在性は残しつつも、今作ではより「ヒップホップ性」を作品の中心に据え、彼らが本来目指していたアプローチを形にする。その意味では、ヒップホップの自由度や、王道的なヒップホップをより深く取り込み、推し進めることで、いわゆるヒップホップ的なマッチョさという意味ではなく、芯の強い「タフ」な作品を完成させたTHC。新たな側面を見せる今作は、まさにリスナーにとって「未知との遭遇」となるだろう。

Interview:TOKYO HEALTH CLUB

——前作『VIBRATION』から今作『MICHITONOSOGU』までの前後では、MACKA-CHINさんの『MARIRIN CAFÉ BLUE』にも収録された“ズラカル feat. TOKYO HEALTH CLUB”への客演や、男性ラップ・アイドル:MAGiC BOYZのシングル“3.141592”をプロデュースするなど、外への広がりも強くなりましたね。 JYAJIE 繋がりが増えていったし、それが結果、色んな仕事にも広がっていって。 DULLBOY “東京Swingin’”は『WEGO』とのコラボ企画<WE GOOD TOKYO>のテーマ・ソングとして作った曲だったし、“supermarket”は『モヤモヤさまぁ~ず2』のED曲に起用して貰ったり。 TSUBAME その意味でも『VIBRATION』を出してから、色んな人が見てくれるようになって、活動の幅が増えたと思いますね。 ——『VIBRATION』も含めて、今までのTHCの作品は評される時に、ヒップホップとの距離感——それは得てして「ゆるい」と言われがちだったけど——や、アウトサイダー的な文脈で捉えられる事が多かったですね。だけど『MICHITONOSOGU』は、非常に真っ直ぐに、「ヒップホップとして格好いい事が出来る」という事実を提示した作品になっていて。 JYAJIE そこをちゃんと狙って作ってみようかっていうのが、制作の原点にあったんですよね。 ——「アウトサイダー」「ゆるい」と見られる事に対するフラストレーションはインタビューでも語られていたし、同時にそのイメージを「シティ・ポップ」的な提示として利用してる部分もあったと思います。だから、そういったイメージを抱いてる人には、今回のアルバムの構成を意外に思う人もいるだろうなって。 SIKK-O シティ・ポップ感を前回は利用しようとしてたし、そう思われてもいいと思ってたけど、今回はそれを裏切らないといけないとも思ったんですよね。 JYAJIE なんとなく、そういうシティ・ポップ感みたいなモノが流行りでもあるじゃないですか。 SIKK-O それと同じことをやってもしょうがないし、「裏切らない裏切り」みたいなアプローチが今回は出来ればと思ったんですよね。 ——だから、これまでのTHCの音楽から全く方向転換した訳ではないし、延長線上にはあると思いました。ただ、今までも内包してたヒップホップ性みたいな部分に、パラメーターをかなり多く振ったというか。 JYAJIE 根本的なTHCらしさは変わってなくて、進め方の違いだけだと思いますね。でもそこに向かう為に、トラックやリリックを変化させる事は意識しましたね。 SIKK-O トラックの違いが一番大きいよね。 TSUBAME 『VIBRATION』はラップを聴かせるためのトラックを意識したし、色んな人の意見を取り入れてあの形になったんですよね。だから正直、自分個人が好きなトラックというよりは、イメージにトラックを沿わせたり、「THCに求められるトラック」を作る作業でもあったから、『VIBRATION』のトラック制作は大変で。だけど今回は自分が単純に良いと思える、好きなタイプのトラックを前面に出したんですよね。 ——質感的にもクリアさよりも、ざらつきだったり、ラフな部分を感じますね。 TSUBAME わざとサンプルも荒く切ったり、あえてノイズを残したり、弾きも入れたけど、それをエンジニアのSUIさんに汚して貰ったりして、キレイに纏めてはいないですね。そういう空気感を出したかったし、その質感にアルバムのトーンやラップを合わせて欲しくて。それは、こういうトラックで作りたい、っていう気持ちと、そういう音像とラップでも、ちゃんとリスナーに届く品質になるだろうなっていう自信が持ててたからなんですよね。 SIKK-O だから今回は改めて4人に立ち戻って作った作品ですね。4人での会議も増えたし、録音も宅録に戻したり。初期の制作の感触に近いんですよね。 JYAJIE 1stの『プレイ』や2nd『HEALTHY』でやりたかった事がようやく出来た感じもあるよね TSUBAME うん。本来求めてたモノに自分たちの技術力が追いつけたと思うし、ようやくそれが出来たんだと思う。 SIKK-O 感覚的にも、いままでみたいな「オフザケ」は止めて。 TSUBAME クール目に寄せようって。 SIKK-O ……なんでそうしようって話になったんだっけ? ——一番重要でしょ、そこ(笑)。 DULLBOY 根本的には『VIBRATION』と同じようなものを作っても受け入れられないし、自分たちも面白くないよね、って。 SIKK-O そうだそうだ。且つ、今回のベースになってるような90sヒップホップの質感がTSUBAMEのデモにあったから、ミニ・アルバムをその空気感で統一するのも可能だし、今までそういう作風もやってこなかったから、面白そうだよねって。 JYAJIE それに、6曲だからちょうど良く収まったのかなって。12曲とかこのテイストだと、ちょっと難しいし、聴き疲れるかも知れないけど。

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【インタビュー】“神泉系バンド”フレンズのエンタメ力!カラオケで聴かせたい10曲

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フレンズ
mysoundイチ押しのアーティストにテーマに合わせた楽曲をピックアップしてもらい、その曲にまつわるエピソードから本質を掘り下げていくプレイリスト企画。今回は“渋谷系”ならぬ“神泉系”を掲げて2015年に産声をあげたフレンズの登場です。 J-POPの風味が色濃くブレンドされた、ダンサブルなポップ・ソングが作り上げる世界観が極上のエンターテイメントに・・・という前置きはもはや不要で、とにもかくにも底なしに明るいそのメロディを一度聴いてしまえばビビビと虜になること間違いなし。 今回は4月5に初の全国流通版1stアルバム『ベビー誕生!』がリリースしたばかり、まさにノリにノっているタイミングでおかもとえみ(以降、えみそん)とひろせひろせがmysoundに登場! そのふたりが選んだプレイリストとは……?

Interview:フレンズ

フレンズv
L→R : ひろせひろせ(Key) , おかもとえみ(Vo)

えみそん“みんなの生き様がそのまま表に出てきたというのが、自分たちの音楽なんだろうなと思っています”

——結成当初から掲げていた“神泉系”が代名詞として定着し、同時に“シティ・ポップ”の文脈での立ち位置も認知されてきたように思います。 ひろせひろせ 全国流通ということで、『ベビー誕生!』はCDショップに置かれたり、僕たちの見えない場所に届くじゃないですか。その意味で言うと、今回はフレンズの魅力が伝わる曲を選んだだけで、ジャンルや立ち位置はあまり考えていないんです。 ——会場と一体になって盛り上がるエンタメ感満載のライブが人気ですが、これは始めから意識されていましたか? おかもとえみ(以下、えみそん) 最初は本当に何も考えてなくて(笑)。ただ、みんなを楽しませるのが好きだし、みんなで盛り上がれるのが一番最高なので、それは意識しています。 ——お客さんもずっと笑顔ですもんね。 えみそん でもやりたいことはもっとあるんです! 例えば舞台の装飾みたいにして、そのなかで演技しながら歌うとか。 ひろせひろせ 色々なライブの提案をしている人っていますよね。今の僕たちは楽しいことを追求しています。それをやっていくうちに、また次に自分たちがやるべきことに気付いてくると思うんです。まだバンド1年生ですし。 ——楽曲は明らかにJ-POPの影響を受けていますよね。 えみそん たぶん、J-POPはこの世代にはもう根付いていて、それで形成されているので要素が自然と出ちゃう。みんなの生き様がそのまま表に出てきたというのが、自分たちの音楽なんだろうなと思っています。

ひろせひろせ“基本的にカラオケは、エンターテイメントショーのステージだと思ってるんで”

——今回のプレイリストのテーマですが“歌いたい”ではなく“歌って聴かせたい”ですよね、これはなぜ? えみそん そもそもフレンズ結成のきっかけがカラオケなんですよ。なので、自分の好きな歌を聴かせた時に、相手にどんな影響があるのかを考えてこのテーマにしました。 ひろせひろせ えみそんとはまだ友達だった時にカラオケに行って、えみそんの歌の上手さにびっくりして! 最初はお互い好きな曲を入れ合ってたんだけど、後半、俺はえみそんに歌って欲しい曲を入れるマシーンみたいになってて(笑)。 ——(笑)。 ひろせひろせ それで“Everything”を聴いて、本当に歌が上手いなと思ったのが始まりで、そして曲を作ってえみそんに歌って欲しいと思ったのがきっかけでした。 ——えみそんはまず“MUGEN ROAD”を選ばれていますよね。 えみそん 女の子が女の子の曲を歌えるのは当たり前だけど、“MUGEN ROAD”って完全に男子の歌詞なんですよ。勝つことしかこだわらない、男の宿命(カルマ)。男らしい歌詞を同世代の女の子にも届けたいということを、声を大にして言いたい。 三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE – “MUGEN ROAD” ——“ぼくはシュナッピー”については? えみそん 女子校だったから女の子同士でカラオケに行く機会が多くて、その時にマストで入れてました。シンシャンシュピ シャピシャピシャン~。 ひろせひろせ 酒入ってるの(笑)? えみそん 入ってない、でも入ってるときも歌うから(笑)。口楽しい曲、口の動きで楽しめる曲です。 Schnappi – “Schnappi (Album Version Iris)” ——“DOKO”はノリの良い曲ですよね。 えみそん 昔、渋谷のギャルサーに入っていて、その時に友達がカラオケで歌ってたのを聴いて初めて知ったんです。だからこれは歌って聴かされた曲。レゲエっぽい曲調のものはあまり聴いてなかったけど、ノリも良いし歌詞が分かりやすいし、繊細な感情と切なさがある。 KEN-U – “DOKO 2011 Version・KEN-U” ——そして玉置浩二さんの“田園”です。 えみそん ヴォーカリストとして一番尊敬している人が玉置さんです。唯一無二の存在。発音したときの一言一言の重みだったり、歌詞の伝わり方が常人とは違います。 玉置 浩二 – “田園” ——関取花さんの“もしも僕に”は打って変わってしっとりとしたバラードです。 えみそん 友達至上最強の女の子が関取花ちゃん。喋ってる時はすごく面白いんだけど、歌になった時の花ちゃんのパワーって、それを凌駕するくらいすごい。先日ワンマンに行った時、後ろにいたのであまり姿は見えなかったんですけど、声だけで泣きました。歌の力だけで泣ける、そういう感情が生まれるパワーのある曲なんだなって。そんな素敵な曲だから、色んな人に聴いて欲しいです。 関取花– “もしも僕に” フレンズフレンズ

カラオケで聴かせたい、残りの5曲をチェック!

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text&interview by Oike Karasuma photo by Mayuko Yamaguchi

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【インタビュー】ピューマローザ、表情を魔法のように操り生み出した『ザ・ウィッチ』の魅力

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Pumarosa
今年2月25日(土)、26日(日)に開催された<HOSTESS CLUB WEEKENDER>で初の来日公演を成功させた、南ロンドンの5ピース・バンド、ピューマローザ(Pumarosa)。彼らがついに待望のデビュー・フル・アルバム『ザ・ウィッチ』を完成させた。『NME』誌にも絶賛されたキラー・シングル“プリーステス”や“ハニー”を含む、全10曲(日本盤にはBo NingenのTaigen Kawabeによる“プリーステス”リミックスがボーナス・トラックとして収録)。 これまでフランツ・フェルディナンド、ミステリー・ジェッツ、バット・フォー・ラッシーズらの名作を数多く手掛けてきた名匠、ダン・キャリーをプロデュースに迎え、彼のスタジオでレコーディングが行われた本作には、バンドの持つユニークで多面的な魅力が目いっぱいに詰まっている。 『魔女』というタイトル通りの、イザベル・ムニョス・ニューサム(Vo)による蠱惑的な歌声と妖艶なパフォーマンス。長尺の時間の中で、それぞれの楽器が有機的に対話しながら変化していく、サイケデリックかつグルーヴィな演奏。数々のフェス出演、グラス・アニマルズに帯同した全米ツアー、香港やシンガポールを含む世界各地での精力的なライブ活動を経て、緻密に練り上げられた本作のリリースによって、ピューマローザは今後、より広い世界へと羽ばたいていくに違いない。 今回、インタビューの相手を務めてくれたのは、イザベルとジェームス・ネヴィル(Gt)。初めて訪れた日本の印象から、世界をツアーしてきた思い出、ダン・キャリーとのレコーディングやデビュー作『ザ・ウィッチ』の魅力について等々、様々なトピックについて、真摯に答えてくれた。

Interview:Pumarosa(イザベル[Vo]&ジェームス[Gt])

Pumarosa ——今回が初めての来日となりますが、日本の印象はどうですか? ジェームス・ネヴィル(以下、ジェームス) とても良いよ。ロンドンとは全然違って、すごく穏やかな感じがする。昨日は神社に観光に行ったんだけど、とても落ち着いた気持ちになったね。 イザベル・ムニョス・ニューサム(以下、イザベル) ストリートの人混みであっても、穏やかな感じがするわ。ロンドンだと、人の多い交差点なんかでは、皆ぶつかってはお互いに腹を立てて、とても攻撃的だから(笑)。建物も全く違って、もっとモダンな感じがして面白い。  ——昨年はアメリカやヨーロッパ諸国、香港、シンガポールなど、世界各国を回っていましたが、その中で特に印象に残った場所を教えてください。 イザベル ニューヨークのターミナル5でのライブはとても素晴らしかった。建物が80、90年代からずっとクラブとして使われていた場所で、とても天井が高くて、ギャラリーが周りをグルっと囲んでいる中にステージがあって。私たちの音楽もダンスの要素があるから、会場とバンドのグルーヴが合っていたと思う。 ——昨年は<SXSW>や<ラティテュード>、<グラストンベリー>といったフェスにも出演していましたね。普段のショウとフェスでのライブ、違いを感じることはありますか? ジェームス うん、全く違うね。ソロのショウを見に来てくれる人は落ち着いてて、きちんとしてると思う。フェスに来てる人はもっと開かれた感じで、かなりクレイジーなんだ。 イザベル <グラストンベリー>でのライブは、出番が深夜の1時からだったから、お客さんもすっかり出来上がってて、とってもエキサイティングだった。でも、場合によっては午後3時からの出番とかの時もあるから、みんな疲れてたりもする。 ジェームス うん、フェスの出演は、時間帯やシチュエーションによってかなり左右される。でも、単独のライブでは、わざわざ僕たちを目当てに来てくれるわけだからね。 イザベル 去年の秋にバンドで最初の単独ツアーをやって、ブライトンとか色んな土地に行ったんだ。キャパ200人くらいの小さなライブハウスだったりするんだけど、観客のエネルギーがとても凄かった。最初の曲から歌ってくれて、こちらもレスポンスを返して、どんどんエネルギーが強くなっていくの。とてもパーソナルで、素晴らしい体験だった。 Pumarosa

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オリジナル記事: 【インタビュー】ピューマローザ、表情を魔法のように操り生み出した『ザ・ウィッチ』の魅力

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【インタビュー】SALU新作、友達に向けた“Dear My Friend”、“First Dates”を深掘り!【SALU WEBインタビュー曲解説WEEK】

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SALU
世界を漂泊しながら、常に自分のいる場所から言葉を紡ぐ、若い世代の感性を映すリリシスト・SALU。tofubeatsやケンモチヒデフミ(水曜日のカンパネラ)、Salyuや中島美嘉ら、多彩なアーティストとコラボした前作『Good Morning』、そしてSKY-HIとタッグを組んだ『Say Hello to My Minions』を経て、さらに10年代後半の東京のリアルを素直に落とし込んだニューアルバム『INDIGO』が完成した。 本作のリリースの発表タイミングで公開された、ダークサイドを表現する“YEDI”とは対照的に、最近のUSヒップホップの潮流であるゴスペル調から、アーバンなシティポップのSALU流解釈もあれば、注目の最新ヒップホップ男女ユニット、ゆるふわギャング客演ナンバーまで、ジャンルの境界線が溶ける楽しさが溢れている。 そこで今回、「SALU WEBインタビュー曲解説WEEK」と銘打ち、MTV、EMTG MUSIC、Qetic、ミーティア、M-ON! MUSICに分けて、トータル11曲を紹介する異例の企画を展開。当インタビューでは、もう会えないかもしれない友人へのリアルな手紙がテーマの“Dear My Friend”と、マンネリ気味のデートをトキメキに変える“First Dates”をクローズアップ!

Interview:SALU

——今回の『INDIGO』の発端を教えてください。 『Good Morning』の時から、とにかく明るい音楽をやってみたいという気持ちになっていて。前作の SKY-HIくんとのEPはヒップホップ・テイストの強い、現行のUSのラップを意識した作りになっていたんですけど、そういうところからも離れて、とにかく耳に優しい音楽を作ってみたいなっていう感じでした。生きるだけで大変なので、自分としては大変なことを考えさせられる音楽はそんなに聴きたくないし、そういう表現は前作までで一旦やりきったかなっていうこともありましたね。 ——タイトルが意外でした。 愛を愛という言葉でそのまま表現しても面白くはないので、違うことで表現したいなと。なかなか『INDIGO』っていう言葉から愛を連想出来ないと思うんですけど、それぐらいでいいかなと思って。今回はタイトルにしろ、ヴィジュアルにしろ、サウンドとか歌詞にしろ核になるものはしっかりあるんだけど、周りにあるものを楽しんでもらえればそれでよくて、10年後とかに中心に近づいてもらえることがもしもあったら、それでいいかなと思ってるんです。 ——ぼんやりした不安も、ぼんやりしたこう心地よさも、どっちも感じるアルバムで。すごく“今”だなと。 良くも悪くも今の空気感がすごい出ていると自分でも思います。世界情勢とか日本の社会をみたら、そんなに宜しくない状況だと思うんですけど、多分みんな幸せに暮らしてるし、でも違和感みたいなのも感じながら、あんまり気にしないように生活をしていると思うんです。だからそういうのが表現できたらいいなというのはありました。 SALU

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【インタビュー】リズムで読み解く!Yasei Collectiveの“変拍子だって踊れる”10曲

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Yasei Collective
mysoundイチ押しのアーティストにテーマに合わせた楽曲をピックアップしてもらい、その曲にまつわるエピソードから本質を掘り下げていくプレイリスト企画。今回は、ジャムバンド、ロック、現代ジャズなど、ジャンルを越境しながらスリリングな音楽を毎回作り上げるインストバンド、Yasei Collectiveの登場です。5月24日(水)にリリースしたニューアルバム『FINE PRODUCTS』は、疾走感のあるビートやポップなサビと同時にテクニカルで変態的な各楽器のせめぎ合いが楽しめるリード曲“HELLO”を含む5曲と、より実験的なインタールード4曲の計9トラックから構成されています。そんな彼ららしいプレイリストのテーマは“変拍子だって踊れる曲”。メンバー各々の音楽的なバックボーンや、リズムに対する意識がわかるセレクトで、さらにニューアルバムへの理解も深まりそうです。

Interview:Yasei Collective

Yasei Collective
L→R:別所和洋(kays)、斎藤拓郎(Gt,Voc,Synth)、中西道彦(Ba,Synth)、松下マサナオ(Dr)

中西“今回は自分たちを縛らずにただやりたいものをやったアルバムですね”

——今回のアルバムに向けての意識はどんなものでしたか? 松下マサナオ(以下、松下) 使ってる音とか音色に関してのテイストは全然変わってないんですけど、今まですごく細かいところに目を向けていたのが、色々な国内外のアーティストも競演することによって、開いた感じの内容でやりたいなと思えて。ま、凝ってるか凝ってないかとか、変拍子かそうじゃないかとかじゃなくて、“HELLO”のように一聴したときに比較的聴きやすい曲にもアプローチしました。 中西道彦(以下、中西) 逆に“Pitout”はマニアックな曲で、今までだったらマニアックすぎるという感じで省いてたと思うんですけど、今回は自分たちを縛らずにただやりたいものをやったアルバムですね。 ——去年ぐらいから現代ジャズをロックのリスナーも聴くようになったと思うんですけど、今作ではそれをあからさまにやってないなという気がしたんです。 別所和洋(以下、別所) それはそうかもしれないですね。状況に沿って音楽性を変えるのは嘘じゃないですか(笑)。別に俺らがやることやってて、それを拾い上げてくれる人がいるのは嬉しいけど。 松下 今回の“HELLO”もサビのポップな部分を聴いて、疾走感があるみたいに書く人もいるし、マニアックな部分だけピックアップされたら現代ジャズの流れの中にいるみたいに書かれてもおかしくないけど、僕らはなんて書かれても別に構わないというか。

松下“お客さんはそんなに違和感なく、よくやるなぐらいの感じで乗ってくれるのかなと”

——さて、今回のプレイリストのテーマの“変拍子だって踊れる”はどういうところから? 松下 Yaseiだったら普通のシチュエーションに合う曲みたいなプレイリストよりもちょっと変わった切り口でプレイリストを考えてみたらいいんじゃないの? と思ってですね。 ——では別所さんから選曲の理由を聞かせてください。まずは「スティング」。 別所 メロディは歌い上げてる感じですけど、その裏で実は5拍子の、しかもピチカートみたいなリフがすごい踊りやすい感じなんで、音楽の知識がない人が聴いたら別に変拍子と気づかないまま踊ってるんじゃないかなって感じがします。“マルサの女”も5拍子かな。でも、それ以上にメロディも意味わかんないですよね(笑)。映画の挿入歌って割とコアな音楽でも絵に対して不安感を想起させるとか、そういうことで成立しやすいような気がする。しかも踊れないですか? これ(笑)。フロアでかかったら盛り上がりそうな感じがします。 Sting – “Seven Days” 本多俊之– “マルサの女” ——松下さんはまずYasei Collectiveを(笑)挙げてくれましたが。 松下 これ実は変拍子じゃないんですよ。だけど、一拍とか二拍を奇数で割ってるっていう僕らの曲の中から代表として選びました。ほとんど4分音符、2分音符でできてるんですけど、それの後ろでドラムがかっこいいことやると曲がカッコよくなるっていう、いい例かなと思って(笑)。 ——お客さんはどんな風に踊ってますか? 松下 普通に乗ってますよ。多分、そこまで意識してないんだと思う。僕らも演奏手法は生楽器でやってないような感じで、打ち込みっぽくやるので、お客さんはそんなに違和感なく、よくやるなぐらいの感じで乗ってくれるのかなと。 Yasei Collective – “radiotooth” ——もう1曲はジョン・スコフィールド。これはもうジャズですね。 松下 特にこのトリオの時はジャジーなジョン・スコフィールドですね。僕、もうジョンスコが無条件に好きなんです。5拍子の超スローなナンバーで、なんか踊れるっていうのは僕だけかもしんないですけど、ずーっと何も考えずに聴いていられるっていう意味では踊れる曲です。 ——何がどう変拍子なのか? 意識して聴くと変な感じになるというか。 松下 そうそう。この曲、1、2、3、4、5って聴いた瞬間、全然乗れない。そこはもう身を任せるしかないですよね。それにこのバンドはどの楽器も音がフラットで。ギタートリオってギターがデカかったりするけど、そうじゃないのがいいんですよ。 John Scofield – “Toogs” Yasei Collective

Yasei Collective、最新作に影響を与えた曲、アーティストとは?

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text&interview by 石角友香 photo by 工藤直人

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【インタビュー】フジロック等数々のフェスで伝説的なステージを披露。DUB SQUAD、16年ぶりの新作とこれまでの歩み

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DUB SQUAD
1990年代後半から2000年代初頭にかけて、<RAINBOW 2000>や<METAMORPHOSE>、<FUJI ROCK FESTIVAL>といった野外フェスの常連として知られ、数々の伝説的なステージを披露してきた屈指のダンス・アクト、DUB SQUADが実に16年ぶりとなるオリジナル・アルバム『MIRAGE(ミラージュ)』を発表する! 新曲5曲が収録されたDisc 1と、System7、砂原良徳、空間現代、DUB-Russell、ZANIOによる新曲のリミックスが収録されたDisc 2の2枚組でのリリースとなる。 今回はメンバーである中西宏司、山本太郎、益子樹の3人に揃って話を伺うことができた。DUB SQUADが結成された1993年は、東京のクラブ・カルチャーにおける黎明期。彼らはそんな手探りの時代のアンダーグラウンドなパーティの現場で産声を上げ、その熱狂とカオスの中で、変化自在にサウンドをカスタマイズし、進化させてきた。彼らによる当時の貴重な証言はDUB SQUADのサウンドを知るための大いなる手掛かりになるだろう。まずは彼らが結成された1990年代初頭にタイムスリップしてみよう。

Interview:DUB SQUAD

DUB SQUAD

益子「その衝撃というか、衝動のようなもので何かやってみようというのがDUB SQUADのはじまり。」

——16年ぶりのニュー・アルバムですね(笑)。 益子樹(以下、益子) そうですね(笑)。 ——若い読者も多くいると思うので、改めてDUB SQUADとは何者なのか? どのように結成されたのか、そこから振り返っていきたいと思います。 益子 はい。1992年にロンドンに行って、中西君も同じ時期にロンドンに行って、二人とも現地のクラブやレイヴ・パーティに大きな衝撃を受けたんです。その時の「すごいものを体験した」という共通の感覚があり、その衝撃というか、衝動のようなもので何かやってみようというのがDUB SQUADのはじまり。 ——なぜロンドンに? 益子 ドイツに旅行に行く予定だったんですけど、その頃東京で遊びに行っていたパーティでカムラ・アツコさんという人に出会って。カムラさんはその頃ロンドンを拠点に活動していたフランク・チキンズという日本人女性2人組のグループのメンバーで、その昔、水玉消防団というバンドをやっていた方でもあるんですけれど、僕が「今度、ドイツに行くんです」という話をしたら、「だったらロンドンにも遊びにいらっしゃいよ」って話になって。それがきっかけでロンドンにも寄り、カムラさんに連れられてレイヴやクラブに遊びに行ったんです。 山本太郎(以下、山本) フランク・チキンズはイギリスでカラオケを流行らせたことでも知られていて、当時、ニュースとかで取り上げられたりもしていたよね。 益子 そうそう。カムラさんは僕らにとってかなりのキーパーソンなんですよ。実はカムラさんは僕がロンドンに遊びに行く前に、ROVOの勝井さんやDJ HIGO、DJ FORCEとか、何人かをロンドンに呼んでいて、彼らをレイヴに連れていっているんです。で、みんなそれぞれに衝撃を受けて帰ってきて、当時まだ日本になかったハードコア・テクノ、ブレイクビーツ・テクノのパーティをはじめるんです。そのひとつが<WATER>というパーティで、僕はそこでカムラさんと出会ったし、中西君もそこに遊びに来ていたひとりなんですよ。カムラさんがいなかったらROVOもDUB SQUADもなかったとも断言できます。 DUB SQUAD ——すごい方ですね(笑)。 益子 時代的には、日本のクラブ・シーンの黎明期という感じの時期で、まだディスコの残り香もあった。当時のディスコはドレスコードがあったり、クラブ・カルチャー的なものにたぶんまったく理解がなかったから、カジュアルな服装で、一晩中ブレイクビーツ・テクノで踊るというパーティは理解されず、場所を貸してもらえなかった。だから<WATER>はライブ・ハウスの深夜枠を借りてパーティをしたりしていた。代々木のチョコレート・シティをよく使っていましたよ。 DUB SQUAD

中西「DJもMCもお客さんも照明さんもスタッフもみんな同じ位置で、等価の立場であり、みんなでその“場”を作り上げているというように感じたんです。」

——益子さんと同じ時期に中西さんもロンドンに行っていたということですが、どういう部分に衝撃を受けましたか? 中西宏司(以下、中西) 僕が知っているそれまでのライブって、ステージにいる誰かの演奏や歌を聴いて盛り上がるという図式のもので、別にそれに疑問を感じていたわけではなかったんですけれど、ロンドンで体験したレイヴやクラブ・パーティは、ある意味、ステージなんてどうでもよくて、DJもMCもお客さんも照明さんもスタッフもみんな同じ位置で、等価の立場であり、みんなでその“場”を作り上げているというように感じたんです。そこに新しい発見というか、驚きがあった。極端な話、DJに背を向けて踊ってもいいわけですよね。ああ、こういうことをバンドでやってみたいなって思って。だから初期のライブでは、ステージに上がらず、お客さんと同じ位置でやったりしていたよね。 益子 そうだね。単にステージに上がらないだけだと面白くないから、ステージにスクリーンを張って、自分たちで作った映像を流しながら、PAのほうで演奏をしたりということも試したね。でも実際にやってみると、お客さんはスクリーンの方を見ずに暗いこっち側(PA側)を向いてしまう。なかなか難しいなと(笑)。 ——当時はどんな場所でライブをおこなっていたんですか? 益子 最初はライブ・ハウスでもやっていて、クラブだと大きめのパーティのチルアウト・スペースのような場所が多かったです。 中西 メイン・フロアはトランスのDJで、僕たちはサブのチルアウト・スペースみたいなね。メインはフロアライクなDJがやることが多かったけど、チルアウト・スペースでやるDJって自由度が高く、ジャンル的にもいろいろで、僕たちのようなライブ・アクトも出ることができた。 山本 僕たちが作っていたサウンドもそんなにフロア向けという感じではなかったし、その頃は踊らせるということもあまり意識していなかったしね。 ——ファースト・アルバム『Dub In Ambient』は文字通り、ダブであったり、アンビエントの要素の強い作品で、たしかにあのアルバムを聴くと、当時はダンスをそこまで意識的していなかったのかもしれないと思いました。 益子 あのタイトルは勝手に向こうのレーベルの人が付けたんだけどね(笑)。 ——そうだったんですか(笑)。でもアルバムのサウンドをわかりやすく表現しているようにも思います。 益子 当時、ブレイクビーツ・テクノのパーティに行って衝撃を受けたのは事実だけども、必ずしもそれをサウンドとして表現しようと考えたわけではないんです。むしろ3人でやってみたら、『Dub In Ambient』のようなものが出来上がったということなんです。 山本 ちなみにDUB SQUADという名前は、もともと中西君がやっていたバンドの名前で、レゲエやダブを打ち出したバンドだったんです。僕たちはそのバンドの名前を引き継いだんです。音楽性もメンバーも全然変わりましたけど。 DUB SQUAD

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【対談】tricot×チョーヒカル、新作『3』アートワークで相思相愛コラボ実現!その出会いや誕生秘話を探る!!

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tricot
日本人女性ヴォーカル×マスロックという唯一無二のポジションで世界を駆け巡るフィーメイル・ロック・バンド、tricot(トリコ)。今月リリースされたばかりの3rdアルバム『3』999枚限定デラックス盤は、ボディペイントで話題のアーティスト、チョーヒカルとのコラボ・アートボックス仕様。両者とも国内のみならず、欧米、アジアと海外でも幅広く活躍する日本人女性アーティストなだけに必然的な掛け合わせに思えるが、才能ある若手女性が結束し、世に放った渾身作は、一体どのように生まれたのか?
tricot
『3』999枚限定デラックス盤
ニューアルバム『3』の中身と共に、彼女たちの素顔に迫るべく、渋谷の某カフェにtricotメンバーとチョーヒカルを招集。弾ける個性がぶつかり合い、雑談ともいえる対談にて、彼女らの魅力をたっぷりとお届けします。

Interview:tricot&チョーヒカル

tricot
L→R:tricot(中嶋イッキュウ、キダモティフォ、ヒロミ・ヒロヒロ、チョーヒカル)
——まずは、『3』のアルバムリリース、おめでとうございます。 tricot全員 ありがとうございます。あとは発売を待つのみです。 ——今回『3』のアートワークをチョーさんが手がけられたのは、どういう経緯なんでしょうか? 中嶋イッキュウ(以下、中嶋) 私が5年くらい前にたまたまSNSでチョーさんのボディペイントの写真を目にして、興味があったので名前で検索したら、作品のまとめが出てきて「すごい!」と感動して。すぐにInstagramとTwitterをフォローしました。そのあと、チョーさんが代官山でやっていた合同の展示会と、(当時、京都・滋賀在住だった)私たちが東京に来るタイミングが合ったので、先輩(キダ)と一緒にチョーさんにCDをお渡ししたのが最初ですね。 チョーヒカル(以下、チョー) よく覚えてますね! 私は当時学生だったのでずっと在廊してたんですよね。tricotのことは存じあげていなかったのですが、おふたりが来た直後に、(tricotがチョーヒカルの展示会に)「行ったよ」というTwitterを見たらしいファンの方が駆け込で来て、「今来た人たちはすごくかっこいい音楽を作っている人たちなんだよ!!」って力説してくれて(笑)。それからお互いSNSでフォローし合って、でもリプライとかはせず、投稿をお気に入りに入れる程度の距離感を保っていたんですよね(笑)。 中嶋 ずっとお仕事としてお願いできるタイミングを待っていたんですけど、ファン始まりだったので、気軽に頼めなかったんです。例えば2ndシングルの『おやすみ』のジャケットイラストは私が描いたし、グッズも自分で描いていたので人に頼んだりしたことがなくて。今回、アートな雰囲気のジャケットにしたかったのですぐにチョーさんが浮かび、お願いしました。念願がやっと叶った、という感じです。 チョー 『おやすみ』好きです! ジャケットがイラストだったので、いつか頼んでくれないかな、と思ってよく聴いてました(笑)。他のジャケットとかの仕事を受けたりしたときも、良い作品を作ったら、いつかtricotのみなさんにも頼んでもらえるかな、という目論見はありましたね。 ——今回のコラボはお互いに念願叶って、という感じだったのですね。デラックス盤のアートワークのアイディアは、どこから生まれたものですか? チョー 今回のアルバムは「3人で制作する3rdアルバム」ということだったので、メンバーのみなさんの個性が見せられるようなアートワークにしたいと思い、蝶々をモチーフに、それぞれのキャラクターを色彩豊かな柄で表しました。全体の色のトーンはギリギリまで迷っていたんですけど、ライブを初めて観たときに感じた勢いとか強さとか、とにかく「かっこいい」イメージにしました。顔にペイントをさせていただいたときはみなさん穏やかで、ライブのときとは全然印象が違うんですよね(笑)。 tricottricottricot

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今のtofubeatsが思うポップ・ミュージックとは?『FANTASY CLUB』インタビュー

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tofubeats
tofubeatsがメジャー3作目となる最新作『FANTASY CLUB』を完成させた。DreamAmiや小室哲哉、KREVA、くるりの岸田繁を筆頭にした豪華ゲストを多数迎えて完成させた前作『POSITIVE』から一転、今回のゲストはKANDYTOWNのYOUNG JUJUとsugar me、そしてコーラスで参加した中村佳穂のみ。全編にはtofubeatsのボーカル曲やビート曲を中心に据えた、まるで手作りで大切に作られた小品のような世界が広がっている。とはいえ、インタビューでも語ってくれている通り、彼がこのアルバムで表現していることは、大枠では『First Alubm』や『POSITIVE』といったメジャー移籍後の2作とも繋がっている。この『FANTASY CLUB』は、tofubeatsがこれまでの作品でも一貫して表現してきたポップ・ミュージックの魅力を、メジャー移籍後の2枚とはまた違う角度から覗いてみた作品なのだ。その制作過程について、そして今の彼が思うポップ・ミュージックについて聞いた。

Interview:tofubeats

今回のアルバムって、実は『POSITIVE』よりもポジティブなアルバム

tofubeats ——去年SKY-HIさんとの対談の進行をさせてもらったとき、「次のアルバムはメジャー移籍後の2枚とは少し違う雰囲気になるかもしれない」と話してくれたのを覚えているんですが、実際に今回の『FANTASY CLUB』はよりメロウでパーソナルな雰囲気の作品になっていますね。この変化は、どんな風に起こったものだったんですか? メジャー・デビュー作の『First Album』のときは、そのときやろうとしたことが綺麗にできなかったかなという気持ちがあったんですけど、次の『POSITIVE』ではそれができた感覚があって。だから、次はそういう「(楽曲ごとに豪華な仕掛けを用意して)パワーを積み重ねて作っていく作品」ではなくて、「アルバムらしいアルバムにしたいな」と思ったんです。あと、『POSITIVE』のときに入れなかったトラックがあって、それが今回の“FANTASY CLUB”と“OPEN YOUR HEART”なんですよ。この2曲にスポットライトを当てたいなとも思っていたので、それで作ったのが今回の『FANTASY CLUB』です。だから今回は、アルバム1枚を通して何かを揃えるということを意識しました。タイトルも全部アルファベットの大文字に統一して、MVの雰囲気も統一して、ゲストの人たちも本当に少なくなったんです。 ——ポップに弾けたアルバムを2枚作ったからこそ、次は違う雰囲気のものも作ってみようと思えたということですね。 そうですね。今回のアルバムって、実は『POSITIVE』よりもポジティブなアルバムだと思うんですよ。「明るい作品を作らないと聴いてくれないな」ではなくて、「こういうものも聴いてくれたらいいな」と思えるようになった。これは、自分ではすごい成長だと思うんで。 ——そもそも『POSITIVE』というアルバムは、「ポジティブな作品」ということではなくて、「ポジティヴに“なりたい”」という気持ちで作られた作品でした。 当時は「メジャーでやっていけるんだろうか?」という恐れのような気持ちがあったんです。でも、結果として『POSITIVE』ですごく綺麗なアーチを作れたんで、今回はそれとは違うものにしようと思えたというか。それで、『First Album』の中で焦点を当てなかった要素にフォーカスして、メジャーで大きくやってみよう、という気持ちになったんです。

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【インタビュー】パナソニックCM曲、アンドリュー・マクマホン。白血病を乗り越え再発見した“生きる喜び” とは。

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アンドリュー・マクマホン
2000年代にサムシング・コーポレイト、ジャックス・マネキンのフロントマンとして活躍したアンドリュー・マクマホンが、ソロ名義でのメジャー・デビュー・アルバム『ゾンビーズ・オン・ブロードウェイ』(邦題『ファイヤー・エスケイプ』)をリリース。 2005年に急性リンパ性白血病を診断され、その思い出が残るニューヨークで、彼自身が再発見した“生きる喜び”が綴られたオリジナル・アルバムだ。リードトラック“ファイヤー・エスケイプ ~きみがいる世界”はジャンルを超えたヒットを記録し、日本でもパナソニック家電新キャンペーンのテーマ曲として採用。TVCMが5月10日よりオンエアされている。

4K有機ELビエラ 2020年を見るテレビ 綾瀬さん西島さん篇【パナソニック公式 】

2017年は、各国の音楽フェスティバルへの出演に加え、ビリー・ジョエルのスタジアム・コンサートでオープニング・アクトを務めることも決定するなど、キャリア史上最高の輝きをみせているアンドリュー・マクマホン。そんな彼にインタビューを行い、アルバムに込められた想いや病気という困難からの克服、日本の印象や自身の音楽観について語っていただいた。

text by Qetic・田中莉菜

アンドリュー・マクマホン オフィシャルサイト

Interview:アンドリュー・マクマホン

——シングル“ファイアー・エスケイプ~きみがいる世界”はどのような内容を歌った曲なのでしょうか? 僕は作詞のためニューヨークを訪れ、スタジオに入る前夜にはたくさんの友人たちと夜の街に繰り出しました。それは、まるで映画のストーリーやワンシーンのようなクレイジーな夜の日々だった。それらの出来事を泊まっていたホテルの部屋でノートに書き出し、それらが歌詞となりました。 ——歌詞の内容はラヴ・ソングのように聴こえますが、タイトルの『ファイヤー・エスケイプ』は何を意味しているのでしょうか? 《Swinging from a fire escape》という歌詞のアイディアは夜中に感じた孤独感と喜びの気持ちを集結させた感情から来ています。 ——最新アルバム『ゾンビーズ・オン・ブロードウェイ』(邦題『ファイヤー・エスケイプ』)はどのような内容になっているのでしょうか? (テーマや聴きどころを教えて下さい) 僕はこのアルバムを作るにあたり、特にテーマを設定してはないです。しかし、僕はニューヨークの活気やエナジーを感じながらこのアルバムを作りました。 ——『ゾンビーズ・オン・ブロードウェイ』はちょっと不思議なタイトルですが、どんな意味・想いを込めているのでしょうか? ゾンビは、僕がこのアルバムの大半の楽曲をレコーディングしたタイムズ・スクウェアに殺到する観光客から着想しました。時間とともに、そのタイトル『ゾンビーズ・オン・ブロードウェイ』が「どれだけ簡単に街の中で自己を消せるのか」ということを表し始めました。 ——アルバムジャケットでは街中でヘルメットのようなものをかぶっている姿と、部屋のようなところで通常の姿が半々になっていますが、これはタイトルとリンクしているのでしょうか。 僕は時々、僕自身のパーソナリティが全く異なる2面を持ってると感じています。片方は地に根を張り隠れ平静を保っています。そして、もう一方は宇宙の中にいる感じなのです。その僕の2つのパーソナリティからこのアルバムジャッケットは着装しました。僕はこのアルバムに入っている曲は2つのパーソナリティたちの交流、テンション(緊張)がパーソナリティたちを(1つのものとして)調和、一致させようとする探求心が創り出したものだと考えています。

Andrew McMahon in the Wilderness - Fire Escape (Official Music Video)

——2005年の病気はいまでは昔の出来事だとは思いますが、当時は相当つらい経験だったのではないでしょうか? 僕はとてもショックを受けました。しかし僕はこの病気を既に僕の旅の一部として予定されていたものだと考えることができたので、すぐに前向きな考えをすることができました。 ——どうやって身体的にも、気持ち的にも、その困難を克服されていったのでしょうか?またその経験は現在の自身の作る音楽に於いて大きな意味を持っているのでしょうか? 僕は、自然体として何か決意を持った人柄です。さらに、多くの素晴らしい友人たちや、闘病生活中全力で私をサポートしてくれた家族に囲まれていました。僕の音楽は、僕の履歴書のようなもので、病気を患った後の僕の曲たちは僕の経験を元に作られています。 ——その当時に出会った女性とその後に結婚し、いまは家庭を築いていらっしゃると聴きました。その出会いのストーリーを教えて下さい。 僕と妻は、お互いを10代の頃から知っています。彼女と僕は3年間病気の治療を優先させながら付き合っていました。僕はこの経験が彼女と僕をより身近にし、結婚するべくして結婚したと強く信じています。 ——家族はあなたにどのような意味を持っているでしょうか? 奥様や娘さんについての歌を作ったりされているのでしょうか。 僕の家族は、日々僕に活力を与えてくれ、僕は日々善い人であろうと努めています。なぜなら、彼らは僕の人生の大切な一部だからです。このアルバムに入っている“バースデイ・ソング”と“デッド・マンズ・ダラー”は私の家族のことや、僕が日々の中でどのような選択をしているかについて、とてもよく触れているものです。 アンドリュー・マクマホン ——「ディア・ジャック基金」というのはどういうものなのでしょうか? 今でも活動されているのでしょうか。 私たち(Dear Jack Foundation)の目的は、青年期と若者の癌患者と完治者たちの利益になるような活動を計画、提唱、実行することです。私たちは、癌治療やリハビリを受ける患者さんと完治者の苦しみを少しでも楽にしてあげられるよう、患者さんたちと直接やりとりができるように、アメリカのたくさんの都市に拠点を持っています。

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【インタビュー】でんぱ組.inc最上もが×加藤マニ対談!映画『ドクター・ストレンジ』魔術的な映像世界を語る

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ドクター・ストレンジ
数あるマーベル作品の中でも魔術を駆使するキャラクターゆえの凝りに凝った映像が話題になった映画『ドクター・ストレンジ』。そのMovieNEXが、6月2日に発売されました! 「ドクター・ストレンジ MovieNEX」特別映像
そこで今回、Qeticでは『ドクター・ストレンジ』動画投稿キャンペーンに登場して作品に登場する魔術映像の再現に挑戦したでんぱ組.inc最上もがさんと、数々のMVを手掛ける気鋭の映像クリエイター加藤マニさんの対談が実現。 全編にちりばめられた仕掛けいっぱいの映像や、元エリート医師が挫折をはねのけて逆境に立ち向かうストーリーが印象的な『ドクター・ストレンジ』について、そしてマーベル作品の魅力について、2人でワイワイ語ってもらいました! もともとマーベル作品のファンである最上さんと、映像クリエイターの視点からも作品を楽しめたという加藤さん。冗談を交えながら進む2人の会話を楽しんだら、あなたもぜひ、『ドクター・ストレンジ』の魅力をお試しあれ!

Interview:最上もが×加藤マニ

ドクター・ストレンジ ——今回の主人公ドクター・ストレンジはもともと優秀な医師でしたが、とあることをきっかけに人生が大きく変わっていきますね。もし今の仕事を何らかの理由で続けられなくなるとしたら、お2人は次にどんなことをしてみたいですか? 最上もが(以下、最上) えーっ、何でしょうね? (笑)。ぼくはもともと、何か目標があって今の仕事をはじめたわけではないんです。だから、今も「アイドルとしてこんな風になりたい」という目標があるわけではなくて。うーん……。たとえば、海外に行ってヒッチハイクをしてみたいです! 放浪したい(笑)。 加藤マニ(以下、加藤) わたし絶対無理ですそれ……。コミュ力が問われまくるというか。もがさんは結構コミュ力あるタイプでしょうか? 最上 全然ないです(笑)。でも、「英語を話せるようになりたい」と思っているんですよ。日本語が近くにあると頼っちゃうので、海外に行って生きるか死ぬかの中で……。 加藤 生きるか死ぬかの中で(笑)。 最上 放浪の旅をして、もっと色んな世界を見てみたい! ドクター・ストレンジ ——マニさんはどうですか? 加藤 わたしは最近、YouTuberになりたいんですよ。 最上 (笑)。噂によると、めちゃめちゃ大変らしいですよ? 加藤 今の仕事って、やはり受注産業なので、まず音楽があって、そこに映像を乗せていくわけですけど、そうじゃないものも作ってみたいと思うようになりました。だから、鉄球を熱したいです(笑)。それで生活していくことが簡単なことだとは思っていないですが。他には駄菓子屋のドーナツを豪華にデコレーションして、高級スイーツと並べたらどうか、とか、ネタのストックは貯まっているんですが、全然時間がないです(笑)。 ドクター・ストレンジ ——お2人は『ドクター・ストレンジ』を観ての感想はどうでしたか? 他のマーベル作品と比べて、この作品に感じた魅力というと? 最上 すごく個人的なことなんですけど、ぼくは最初に観たときに、主人公がむかつくな、と思いました(笑)。「全っ然応援できない!」って思ったし、ヒロインに対しての態度も「なんなの?」と思ったので、「マイナスからはじまるんだ……」(でんぱ組.incのメンバーの過去の実体験が盛り込まれた楽曲“W.W.D”にも「マイナスからのスタート、舐めんな!」という歌詞が登場する)って(笑)。でも最終的には、人柄が変わっていくんですよね。それを観ていて、「人って環境によってこんなに変わるんだな」ということを改めて考えさせられました。 ——ドクター・ストレンジを演じるのはベネディクト・カンバーバッチですね。 加藤 彼はいわゆる「分かりやすいイケメン」というわけではないような気がするんですよ。だから、感じが悪い役を演じたときに、ちゃんと視聴者に感じ悪い印象を与えられるのかもと思いました。イケメンすぎると、許しちゃうじゃないですか。なんか。 ドクター・ストレンジ 最上 ああ、それは確かにそうですよね。それが、序盤の感じの悪さに活きていたのかもしれないです。だからこそ、後半に顔つきが変わったときに、人がよく見えるというギャップがすごくて。それが演技力ですよね。 加藤 あと、わたしが思ったのは、「めちゃくちゃ展開が速い!」ということですね。もともと映画を落ち着いて観ていられない人間なんですけど、この作品は色んなことが次々に起きるので集中して観ることができました。それから、巻き戻りながらの戦闘シーンがヴィジュアル的にかっこいい! あのシーンはただ映像としてすごいだけではなくて、それがストーリー上でも重要な役割を果たしているのが流石ですねと思いました。 ——『ドクター・ストレンジ』に登場する魔術の映像表現はかなり見ごたえがありますよね。映像作家として活躍する加藤さんから見て、他にも気になったシーンはありましたか? 加藤 ビルが折れていく映像もすごいですし、建物がウネウネと動いている感じはエスクモの“We Got More”のMVを思い出しました。『ドクター・ストレンジ』の映像表現には「見たことのないものを見せてやろう」という意気込みがすごいです。もし自分があれをやれと言われても、想像を絶します。だから、メイキング映像を観るのもとても楽しかったですね。あと、左右対称にミラーリングしている映像は、わたしもパクりたいと思いました(笑)。
ドクターストレンジ
©2016 Marvel. All Rights Reserved.
ドクターストレンジ
©2016 Marvel. All Rights Reserved.
Eskmo 'We Got More' (Official Video)
——(笑)。『ドクター・ストレンジ』ではサイケデリックの手法が用いられています。 加藤 思ったんですが、でんぱ組.incってサイケじゃないですか? アッパーサイケという感じがします(笑)。 最上 あっ、そうなのかも……? (笑)。

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オリジナル記事: 【インタビュー】でんぱ組.inc最上もが×加藤マニ対談!映画『ドクター・ストレンジ』魔術的な映像世界を語る

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【インタビュー】パナソニックCM曲、アンドリュー・マクマホン。白血病を乗り越え再発見した“生きる喜び” とは。

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アンドリュー・マクマホン
2000年代にサムシング・コーポレイト、ジャックス・マネキンのフロントマンとして活躍したアンドリュー・マクマホンが、ソロ名義でのメジャー・デビュー・アルバム『ゾンビーズ・オン・ブロードウェイ』(邦題『ファイヤー・エスケイプ』)をリリース。 2005年に急性リンパ性白血病を診断され、その思い出が残るニューヨークで、彼自身が再発見した“生きる喜び”が綴られたオリジナル・アルバムだ。リードトラック“ファイヤー・エスケイプ ~きみがいる世界”はジャンルを超えたヒットを記録し、日本でもパナソニック家電新キャンペーンのテーマ曲として採用。TVCMが5月10日よりオンエアされている。

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2017年は、各国の音楽フェスティバルへの出演に加え、ビリー・ジョエルのスタジアム・コンサートでオープニング・アクトを務めることも決定するなど、キャリア史上最高の輝きをみせているアンドリュー・マクマホン。そんな彼にインタビューを行い、アルバムに込められた想いや病気という困難からの克服、日本の印象や自身の音楽観について語っていただいた。

text by Qetic・田中莉菜

アンドリュー・マクマホン オフィシャルサイト

Interview:アンドリュー・マクマホン

——シングル“ファイアー・エスケイプ~きみがいる世界”はどのような内容を歌った曲なのでしょうか? 僕は作詞のためニューヨークを訪れ、スタジオに入る前夜にはたくさんの友人たちと夜の街に繰り出しました。それは、まるで映画のストーリーやワンシーンのようなクレイジーな夜の日々だった。それらの出来事を泊まっていたホテルの部屋でノートに書き出し、それらが歌詞となりました。 ——歌詞の内容はラヴ・ソングのように聴こえますが、タイトルの『ファイヤー・エスケイプ』は何を意味しているのでしょうか? 《Swinging from a fire escape》という歌詞のアイディアは夜中に感じた孤独感と喜びの気持ちを集結させた感情から来ています。 ——最新アルバム『ゾンビーズ・オン・ブロードウェイ』(邦題『ファイヤー・エスケイプ』)はどのような内容になっているのでしょうか? (テーマや聴きどころを教えて下さい) 僕はこのアルバムを作るにあたり、特にテーマを設定してはないです。しかし、僕はニューヨークの活気やエナジーを感じながらこのアルバムを作りました。 ——『ゾンビーズ・オン・ブロードウェイ』はちょっと不思議なタイトルですが、どんな意味・想いを込めているのでしょうか? ゾンビは、僕がこのアルバムの大半の楽曲をレコーディングしたタイムズ・スクウェアに殺到する観光客から着想しました。時間とともに、そのタイトル『ゾンビーズ・オン・ブロードウェイ』が「どれだけ簡単に街の中で自己を消せるのか」ということを表し始めました。 ——アルバムジャケットでは街中でヘルメットのようなものをかぶっている姿と、部屋のようなところで通常の姿が半々になっていますが、これはタイトルとリンクしているのでしょうか。 僕は時々、僕自身のパーソナリティが全く異なる2面を持ってると感じています。片方は地に根を張り隠れ平静を保っています。そして、もう一方は宇宙の中にいる感じなのです。その僕の2つのパーソナリティからこのアルバムジャッケットは着装しました。僕はこのアルバムに入っている曲は2つのパーソナリティたちの交流、テンション(緊張)がパーソナリティたちを(1つのものとして)調和、一致させようとする探求心が創り出したものだと考えています。

Andrew McMahon in the Wilderness - Fire Escape (Official Music Video)

——2005年の病気はいまでは昔の出来事だとは思いますが、当時は相当つらい経験だったのではないでしょうか? 僕はとてもショックを受けました。しかし僕はこの病気を既に僕の旅の一部として予定されていたものだと考えることができたので、すぐに前向きな考えをすることができました。 ——どうやって身体的にも、気持ち的にも、その困難を克服されていったのでしょうか?またその経験は現在の自身の作る音楽に於いて大きな意味を持っているのでしょうか? 僕は、自然体として何か決意を持った人柄です。さらに、多くの素晴らしい友人たちや、闘病生活中全力で私をサポートしてくれた家族に囲まれていました。僕の音楽は、僕の履歴書のようなもので、病気を患った後の僕の曲たちは僕の経験を元に作られています。 ——その当時に出会った女性とその後に結婚し、いまは家庭を築いていらっしゃると聴きました。その出会いのストーリーを教えて下さい。 僕と妻は、お互いを10代の頃から知っています。彼女と僕は3年間病気の治療を優先させながら付き合っていました。僕はこの経験が彼女と僕をより身近にし、結婚するべくして結婚したと強く信じています。 ——家族はあなたにどのような意味を持っているでしょうか? 奥様や娘さんについての歌を作ったりされているのでしょうか。 僕の家族は、日々僕に活力を与えてくれ、僕は日々善い人であろうと努めています。なぜなら、彼らは僕の人生の大切な一部だからです。このアルバムに入っている“バースデイ・ソング”と“デッド・マンズ・ダラー”は私の家族のことや、僕が日々の中でどのような選択をしているかについて、とてもよく触れているものです。 アンドリュー・マクマホン ——「ディア・ジャック基金」というのはどういうものなのでしょうか? 今でも活動されているのでしょうか。 私たち(Dear Jack Foundation)の目的は、青年期と若者の癌患者と完治者たちの利益になるような活動を計画、提唱、実行することです。私たちは、癌治療やリハビリを受ける患者さんと完治者の苦しみを少しでも楽にしてあげられるよう、患者さんたちと直接やりとりができるように、アメリカのたくさんの都市に拠点を持っています。

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オリジナル記事: 【インタビュー】パナソニックCM曲、アンドリュー・マクマホン。白血病を乗り越え再発見した“生きる喜び” とは。

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【インタビュー】ジョニー・マー、ポール・ウェラーら豪華ゲスト集結!ザ・シャーラタンズ、『テリング・ストーリーズ』の続編的最新作を語る

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シャーラタンズ
1988年にイギリスのウェストミットランズで結成されたザ・シャーラタンズ(The Charlatans)。これまでに『サム・フレンドリー(Some Friendly)』、『テリング・ストーリーズ(Tellin' Stories)』など12枚のオリジナルアルバムをリリースし、“The Only One I Know”、“North Country Boy”、“Weirdo”など数々のヒット曲を生み出してきた。 そんな彼らが、前作『モダン・ネイチャー(Modern Nature)』から2年以上の時を経て、新作『ディファレント・デイズ(Different Days)』をリリース! 最新作には元ザ・ヴァーヴ(The Verve)のピーター・サリスベリー(Peter Salisbury)、元ザ・スミス(The Smiths)のジョニー・マー(Johnny Marr)、ニュー・オーダー(New Order)のスティーヴン・モリス(Stephen Morris)、ポール・ウェラー(Paul Weller)ら多くのミュージシャンがゲストとして参加! さらに、作家のイアン・ランキン(Ian Rankin)、カート・ワーグナー(Kurt Wagner)も曲中の語りで参加している。 今回は、最新作『ディファレント・デイズ』に多くのゲストが参加することに至った経緯、過去作と比べた最新作の位置づけなどをボーカルを務めるティム・バージェス(Tim Burgess)に訊いた。

text by Qetic・Ryosuke Suzuki

Interview:ティム・バージェス(ザ・シャーラタンズ)

シャーラタンズ
最新作『ディファレント・デイズ』
——とあるインタビューで、新作『ディファレント・デイズ』のオープニング曲“Hey Sunrise”を、曲が完成した時期が最も近いことからも、前作『モダン・ネイチャー』とリンクしていると仰っていました。その他の点、つまりテーマやアイデアといった面でも『ディファレント・デイズ』は前作と何かしらのリンクがあるのでしょうか? それとも大部分において全く別のものなのでしょうか? “Hey Sunrise”は『ディファレント・デイズ』で最初に着手した曲でオープニングだから、特に節目的なところがあるんだ。『モダン・ネイチャー』にはポジティブなところがあって、バンドとしてとてもエンジョイできたし、そのスピリットが僕らの中に残った。大きく違うところといったらゲストの人数かな。『モダン・ネイチャー』の続編といった位置付けと言えるなら、サウンド的には『テリング・ストーリーズ』の続編と言えるくらいの仕上がりになっていると思う。 The Charlatans - Tellin' Stories
——それでは、本作と他の作品との違いはなんでしょうか? 本作の制作過程において特別な目標などはあったのでしょうか? 目標と言ったら、自分たちが気に入ったアルバムを作るってことぐらいだったよ。これで13枚目のスタジオ・アルバムだけれど、新曲のどれが以前のどのアルバムにフィットするかファンは話題にしたがるけれど、僕ら自身は新しいアルバムを作ったり、レコーディングしたりている時は、過去のことはあまり念頭にないんだ。どの作品も家系図の枝葉のようにそれぞれに生命と起源がある。過去と密接に関連しながらも、独自の路線を歩むものなんだ。 ——新作のゲスト陣についても話していただけませんか? 豪華なメンツですよね。当初から『ディファレント・デイズ』にはバンドの外からたくさんのゲストに参加して貰おうと言う目的があったのでしょうか? と言うよりも、友達に声をかけたら、友達の友達もやって来たと言う方が正しいかな。ちょっとした夜の集まりが、予定外にパーティーになってしまった、そんな感じだよ。スティーヴン・モリスなんて自宅のヒーターが壊れたから、近所にある僕らのスタジオに暖を取りに来ただけらしくて……マジで相当に寒かったみたいでさ、翌日はもう一人家族を連れて現れたし(笑)。それが幸いなことに奥さん、つまりニュー・オーダーのジリアン(Gillian Gilbert)だった訳で、彼女にもアルバムにゲスト参加して貰ったと。そんな感じでパーティーが終わったら、アルバムが一枚完成していたと言う訳なのさ。 ——そうですか。ではそれ以降の話ですが、どの曲に誰をどう招こうか等と言う具体的なアイデアはあったのでしょうか? もしくは特定の誰かに曲を聴かせて、アイデアを交換して最終的な「ゲスト枠」に当てはめて言ったのでしょうか? いや、特にこちらから指示はしなくて、自分たちらしく好きなようにして貰ったよ。そうだね、ジョニー・マーに与えた指示らしい指示と言えば、「ジョニー・マーらしくやってくれ」ってことぐらいかな。余計な指示や注文の必要性はなかったよ。スティーヴンに至っては暖を取りたいがそもそもの目的だったから、ドラムを叩くのは打って付けの策だった。イアン・ランキンへの具体的な依頼は、長編から切り取ったようなショート・ストーリーを書いて欲しいってことで、これは作家の彼にとっては朝飯前の話。カート・ワグナーには普段通りにあの蜂蜜ようにスイートなアクセントで話してくださいってことだけ。だから誰にも余計なプレッシャーは与えず、得意なことをやって貰っただけだよ。 ——今作には日本人のゲストが参加していますね。彼女のことについて教えていただけませんか? どのような経緯でゲスト参加となったのでしょう? 以前からのお知り合いだったのでしょうか? もちろんだよ! シュリとはツイッター友達で、つまりものすごく以前からの知り合いじゃないけれど、来日の度に会っていて、アルバムに参加して貰いたいって思ったんだ。世界のいろんな国で店頭に並ぶだろうから、遠方の友人に参加して貰うのはいいアイデアだと思ったのさ。日本、そして日本のファンのことが大好きだし、曲や他のサウンドに混じって少し日本語を挿入することを思いついたんだ。 ——あなた方にとって日本は特別なところなのでしょうか?来日の際は非常に楽しそうですし、日本のファンに対しても非常に好意的であると感じています。 僕ら日本が大好きなんだ。特に僕はシャイな方で、他の国はちょっとクレイジー過ぎるなって感じるところも多々ある。日本はとても落ち着いていて、人々もとてもジェントルだ。息子を連れて行ってあげたいな。きっと日本のことを気にいると思うんだ。まだ4歳だけれど、次の機会には一緒に連れて来たいと思っているんだ。 ——今作で13作目となりますが、ほとんどのバンドが到達できない境地だと思います。常にフレッシュで進化を止めず、アルバム毎に新機軸を打ち出す、どうやったらできるのでしょう?熟慮の結果、それとも自然の成り行きなのでしょうか? あまり深く考えない、それが重要なのかもね。でもちょっと待って、そしたら考えるのを止めなきゃならないな(笑)。メンバー全員、根っからの音楽好きだから、集まる頃にはアイデアでいっぱいなんだ。自分たちに合わないことを無理してやるのは危険だと思うし、僕らは自分たちはこれでいいと思っている。メンバーアルバムへの貢献にも満足しているし、ゲストの協力で更に高い次元の作品にすることができていると思う。 ——ザ・シャーラタンズはあの「マッドチェスター」ムーブメントの一員と認識されていますし、そのシーンの話になるとストーン・ローゼズ(The Stone Roses)やインスパイラル・カーペッツ(Inspiral Carpets)、ハッピー・マンデーズ(Happy Mondays)等と共に真っ先に名前が挙がるバンドの一つですよね。あなたたち以外の殆どはシーンから消え去っていますし、(中には再結成したバンドもいますが)そもそも「シーン」自体が既にない訳ですが、ザ・シャーラタンズは変わらずに存在しています。どのように変化に対応して進化し、時代性とパワーを失わずに入られたのでしょう? 台風の目の中にいるような感じと言えばいいかな。レッテルやジャンルは気にしないで、ただひたすら音楽を作っているだけなんだ。ジャーナリストがやれブリットポップだ、マッドチェスターだ、バギーだと囃し立ててシーンを作ろうとしていた時、僕らはスタジオで音楽を作っていた。大体、活字になった頃にはシーンなんて終わっているんだ。確かに僕らも変化はしているけれど、バンドとして根っこのところは昔と何ら変わらない。質問より長い答えしたいけれど、これ以上付け加えることはないんだ。 ——“The Only One I Know”や“North Country Boy”等、あなた方のバックカタログにはたくさんのギガヒット曲があります。『ディファレント・デイズ』にもこうしたモンスター・チューンに肩を並べるような曲がありますか? ギガヒットにモンスター・チューンか、ベスト盤にぴったりのネーミングだね。確かに君の挙げた曲は大成功した曲だよ。そうだな、“Hey Sunrise”なんかは候補になるかな。息子は“Same House”が好きで、車の中で歌っているよ。他にも“Different Days”と“Plastic Machinery”なんかもウケがいいみたいだ。 The Charlatans - Plastic Machinery (Official Video)
——これは作詞を担当されるティムへの質問なのですが、歌詞の面から言って本作が扱うテーマは何になるのでしょうか? そして、それはタイトルの『ディファレント・デイズ』に関連しているのでしょうか? 身近な愛する人たちと未来を見つめるというのがテーマなんだ。今、世界情勢は厳しいものだけれど、力を合わせてより良い未来を築くことができる、それがメッセージさ。 ——『ディファレント・デイズ』のリリースに当たって、マンチェスターのオールダム・ストリートを占拠しプロモーションを行うそうですが、どんな計画を立てられているのか少し教えていただけませんか? もちろん。最初はアルバムを演奏しようと始まった構想が、最終的にはフェス級のイベントになったんだ。友人のアーティストにも声をかけて、ザ・シャーラタンズのファンなら間違いなく気に入ってもらえるスペシャル・ゲストも演奏してくれることになっている。僕たち以外の出演は……内緒さ。まずイベントは今は閉店している元靴屋からスタートする。 ここは僕らの、ザ・シャーラタンズのパブになるんだ。アルバムの収録曲のタイトルに因んだビールを3種類提供して、シャーラタンズ専用のジュークボックスに、僕らのドキュメンタリー映画『Mountain Picnic Blues』も上映するんだ。その後、無料のボートでザ・ラウリーズ・アートセンターに移動して、僕らとサプライズ・ゲストによるライブとDJセットを楽しんで貰う計画になっている。この手の企画のアルバム・ローンチって最近はなかったんじゃないかな。とにかくエキサイティングなイベントになるよ! ——それでは最後の質問です。次に日本でお会いできるのはいつになるでしょうか? 来日までの間、日本のファンにメッセージをお願いできますか? ツアーを計画する時、日本はいつだってリストのトップにあるから、来日もそう遠くない内に実現できると思うよ。そう、大好きな日本のみんなにもうすぐまた会えるんだ! これまでずっと僕らのことをサポートしてくれてありがとう。あともう何年かザ・シャーラタンズをやれるよう、是非僕らに付き合って欲しいな。よろしくね!

RELEASE INFORMATION

『ディファレント・デイズ』

2017.06.02 ザ・シャーラタンズ HSE-7010 BMG / Hostess ¥2,400(+tax) [amazonjs asin="B06Y5S4FN5" locale="JP" title="ディファレント・デイズ"] 詳細はこちら

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【インタビュー】DATSのルーツ&カルチャーで読み解く。新作の全貌

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DATS
DATSが6月7日(水)に待望のデビュー・アルバム『Application』を発売させた。1stシングルの『Mobille』に引き続き、マスタリング・エンジニアは砂原良徳氏が担当、そしてアートワークにはボノボ(Bonobo)やラナ・デル・レイ(Lana Del Rey)のジャケット写真で知られる気鋭の写真家ニール・クラッグ(Neil Krug)を使用し、リード曲“Queen”のMVは話題のクリエーター集団maxilla incが手がけている。 DATS –“Queen”
どこを見ても隙のないパッケージングとなるデビュー・アルバムのテーマは“SNS世代のリアルな日常”。彼らは一体どういう価値観を持ち、どんな道を歩んでこのテーマで新作を作り上げたのだろうか? またこのパッケージングに至った経緯とは? まずは根本的な彼らのことを知るべく、今回はルーツとカルチャーに紐づくキーワードを書いたカードを用意し、それに沿ってインタビューを実施。キーワードは音楽/映画/アート/ファッション/フェス/本/地元/世界の8つからランダムに引いてもらっている。果たして引いたキーワードより、どんな話が聞けるのだろうか? また彼らをより知る為に、ライブ前の様子を覗いてみた。本稿では新作『Application』の全貌だけではなく、彼らが歩んできた道や素顔が少しでも垣間見れるはずである。 DATS

Interview:DATS

やるしかないって意味でサバンナですね

DATS

伊原卓也(Ba) キーワード:世界/フッション

——好きな国はありますか? 伊原 アメリカのハワイが僕は大好きです。ワタルと俺が小学生の時にハワイ行ってて、その時は全然面識ないんですけど、プログラムの一環として子供が遊べるイベントがあったんです。そこで、もしかしたらワタル会ってたかもしれないっていう。 杉本 同じホテルに泊まってたっていうのは確かで。 伊原 間違いなくすれ違っては絶対いて。うん、ハワイ大好き。 ——DATSのみんなで行ってみたい国とかありますか? 伊原 ハワイ(笑)。 ——じゃあ、ハワイでやってみたいこととかありますか? 伊原 僕たち、わちゃわちゃするのが大好きなんです。ワイキキビーチの浜辺で、水着でわちゃわちゃわちゃわちゃ〜ってしたいですね(笑)。ハワイってはっちゃける土地なんで、絶対楽しいなと思います。 ——新作を作る上での意識した世界観などあれば教えて頂きたいです。 伊原 サバンナですね。 ——サバンナ? 伊原  僕がいつも言ってる言葉があって。例えばなんですけど、メンバー間で「今日朝まで飲んで疲れちゃったな〜。」って言ってたら、いつも言うのが「それサバンナでも言えんの?」って。疲れたとか言ってるうちに、サバンナだったらもう、ライオンに食われちゃうから。 大井 自然の脅威は待ってくれないし。やるしか無い(笑)。 伊原 そう。やるしかないって意味でサバンナですね。 ——ファッションで、好きなブランドや影響を受けたモデルさんはいますか? 伊原 ファッションは『BALMAIN HOMME』っていうブランドがあるんですけど、前のデザイナーさんにクリストフ・デカルナンという人がいて、その人のスタイルがめちゃめちゃ好きです。『HUgE』の表紙で、そのファーストシーズンの写真が僕のバイブルだったり。男のかっこ良さっていう所にすごく影響を受けました。それで(『BALMAIN HOMME』を着ていた)このモデルさんの事もすごく好きになって。アッシュ・スタイメストって人なんですけど、カッコイイです。 ——それは自分にも影響はしてますか? 伊原 やっぱり魅かれたポイントが、無骨さっていうか男っぽさ。デカルナンが男臭さをコンセプトに服を作ってたから。僕たちって結構、男臭さを大事にしてて。だから、もしかしたらこの雑誌やコレクションから影響を受けているのかもしれないです。 ——DATSをもしファッションで例えると、どんな風になると思いますか? 伊原 ハイブランド寄りのストリート。ハイテクなスニーカーってイメージはありますね。DATSって音源はエレクトロに振り切ってるんだけど、ライブだとかなりフィジカル命な汗かいてなんぼなバンドになるんですよ。そこがハイブリットだと思ってて。『RAF SHIMONS』みたいな、粋な感じが僕のイメージかもしれないです。 DATSDATS

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オリジナル記事: 【インタビュー】DATSのルーツ&カルチャーで読み解く。新作の全貌

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